一関・平泉

草刈り、墓掃除代行 ふるさと納税返礼品 いちのせきニューツー協

今年から始めた代行サービスと市ふるさと応援寄付について語る菊池さん

 地域資源の活用に取り組むいちのせきニューツーリズム協議会は、一関市ふるさと応援寄付(納税)の返礼品として、1月から空き家・空き地の草刈りと墓掃除の代行サービスを提供している。県外に移住した一関出身者の墓地や空き地を整備し、郷里に戻りやすい環境に整えることが狙い。同協議会では今後、県外在住者が一関を訪れるきっかけとなるようなサービスを展開していく考えで、他団体や市民から新たな返礼品のアイデアが生み出されることも期待している。サービスを提供する宿泊・体験施設「岩手泊験(はっけん)またきたい」の管理人で、同協議会の菊池真さん(38)にこれからの展望などを聞いた。

サービス展開へ意欲

 -返礼品として代行サービスを始めた。

 寄付額が一関は県内でも少ないという話を聞き、半年前くらいから何かできないかと考えていた。サービスを行う返礼品は全国では珍しくなく、需要もある。寄付額は1~3万円代が圧倒的に多く、その額で自分たちができる返礼を考えた結果、代行サービスにした。

 -サービスの内容は。

 寄付額は草刈りが3万円、墓掃除が1万円で墓石の清掃と草刈りを行う。軌道に乗ったら、県外からの移住者や農家、学生らを集めてコミュニティをつくりたい。

 -他に考えている返礼品はあるか。

 宿泊体験型のサービスも考えている。果物の収穫やはっと作りを体験できれば面白い。寄付金だけでなく、来てもらうことで地元にお金が落ちる機会も増え、地域が活性化するはず。

 -市ふるさと応援寄付の返礼品について。

 どんな小さなことでも良いので、市民の方が自分でもできる返礼品を考えることが大切。体験型など面白い返礼品のメニューがあるだけで一関に注目が集まり、寄付をしなくても興味を持って観光に来ようという気持ちになる。

 -期待することは。

 今回の代行サービスをきっかけに、農業体験やスポーツ体験など自分たちの提供できる返礼品を考える人が増えればうれしい。ふるさと納税の仕組みを知ってもらうために、市民対象のセミナーなどを実施していくことも重要になってくる。

一関市ふるさと応援寄付 市ふるさと納税の名称。「スポーツと文化を育む事業」など5種類の事業から選び寄付する。寄付金は「ふるさと応援基金」として積み立て、さまざまな事業に活用される。返礼品は牛肉や野菜、コメなど126点。2017年度の寄付件数は101件、寄付総額が378万6000円となっている。

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