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「岩手誉」が知事最高賞 県新酒鑑評会 吟醸、純米計119点出品

新酒鑑評会で出品酒の香味を確かめる審査員

 新酒の出来栄えを競う県新酒鑑評会(県酒造組合など主催)は11日、盛岡市の県工業技術センターで開かれた。2018年度に製造された吟醸酒、純米酒合わせて119点が出品され、区分を設けない一括審査の第1部で岩手銘醸(奥州市)の「岩手誉」が県知事賞第1位に決まった。

 県産清酒の製造技術の向上などを目的に毎年開催。コメの品種や純米、アルコール添加酒を問わない第1部に84点・18場(うち「結の香」37点・15場)、県酒造好適米(吟ぎんが、ぎんおとめ)使用の第2部に吟醸酒5点・4場、純米酒30点・15場が参加した。

 仙台国税局鑑定官や岩手大教授、関係施設研究員ら12人が審査し、長テーブルに並んだ新酒の味と香りを一点ずつ確かめ金賞、銀賞を選考後、第1部の上位3点を県知事賞、第2部の上位5点を全農県本部長賞とした。

 審査講評によると、第1部は華やかさでは吟醸酒より不利な純米酒の出品が6割近くあり、金賞12点のうち7点が入った。また大吟醸酒用に開発された県酒造好適米「結の香」での出品が「山田錦」とほぼ同数となり、知事賞上位2点、金賞7点を占めた。

 審査に当たった県工業技術センターの米倉裕一醸造技術部長は第1部に関し「2018年産の米質は適度に軟らかだったため、酒質は華やかで甘み、うま味のあるものが多く、ハイレベルだった」とし、第2部は「吟醸は吟醸香のあるすっきりとした仕上がり、純米はしっかりした味からきれいなものまでバラエティーに富んでいた」と評した。

 県知事賞第1位を除く上位入賞は次の通り。

 ◇第1部▽知事賞第2位=月の輪(紫波町)▽同第3位=南部美人(二戸市)

 ◇第2部▽全農県本部長賞・吟醸酒=酔仙(陸前高田市)▽同・純米酒=わしの尾(八幡平市)、桜顔(盛岡市)、浜千鳥(釜石市)、磐乃井(一関市)

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