花巻

鮮やかな大理石柄 ワイン入りチーズ製造 伊藤生産組合長 大迫の特産品へ手応え【花巻】

大迫産ワインを使ったワインチェダー。断面に鮮やかな模様が入る
▲ワインチェダー(右)とペッパーチェダーを手にする伊藤組合長

 地域特産物マイスターで県の食の匠(たくみ)に認定されている大迫チーズ生産組合の伊藤行雄組合長(72)=花巻市大迫町内川目=は、大迫産のワインを使ったチーズ「ワインチェダー」を製造した。色鮮やかな模様が目を引く逸品で、今後店頭で販売する見通し。既に試食などで人気を集めており、大迫のチーズとワインを掛け合わせた新たな特産品として期待されている。

 ブラウンスイス種とホルスタイン種を合わせた生乳を殺菌、冷却して乳酸菌、凝乳酵素を加え、固まってからカットして撹拌(かくはん)。水分と固形分に分け、固形分に塩と赤ワインを加えてプレスして仕上げる。

 ワイン入りのチーズは、10年以上前に「コンツェルト」で試作したことがあったが、ワインを大量に消費することから商品化には至らなかった。今回は大迫ぶどう産業振興協議会の6次産業化商品開発の一環として着手。より色の濃い「ロースラー」を使用することで、少量でも模様を入れることができたという。

 1日に開かれた「ぶどう生産者と共にワインを楽しむ夕べ」で試作品を提供したところ、大理石のような柄が入った見た目、味とも評価は上々。ワインの代わりにペッパーを加えた「ペッパーチェダー」とともに、今後イベントなどで100グラム500円で試食販売し、まとまった量を提供できるようになってから店頭販売を始める計画だ。

 伊藤組合長によると、ワインチェダーは「アルコール分が入っているので食べる際は注意が必要」。大迫の食の豊かさを感じさせる仕上がりに手応えを得ており、「同じ土地で造られたワインとチーズは相性が良いとされる。スライスし、色合いなどを楽しみながら味わってもらいたい」と話している。

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