北上・西和賀

思い出の校舎に感謝 和賀西小へ来月引っ越し 笠松小卒業式 14人が別れの言葉【北上】

卒業式を終え、記念写真に納まる笠松小の6年生。引っ越しのため、現在の校舎から巣立つ最後の学年となった

 北上市和賀町横川目の笠松小学校(小野寺香世校長、児童86人)で19日、現在の校舎での最後の卒業式が行われた。耐震強度不足のため、児童は4月から和賀西小に引っ越す。6年生は思い出を育んだ校舎との別れを惜しみながら、学びやを巣立った。

 2018年度卒業生は14人。出席した在校生、教職員、保護者らが見守る中、男子は一足早い詰襟、女子はブレザーなどに身を包んで入場し、一人ひとりが卒業証書を受け取った。

 小野寺校長は「校舎とはお別れだが、ここで過ごした思い出が皆さんの力になる。中学校生活は夢の実現のために何をするべきかを見付ける大切な3年間。平成が終わり新しい時代になるが、持てる力を発揮し夢に向かって羽ばたいてほしい」と式辞。平野憲教育長が告辞し、来賓が祝辞を述べた。

 「別れの言葉」では、袰田空輝君で始まる14人が言葉をつないで小学校の思い出を振り返り、保護者や地域の人たち、今年度限りの校舎に感謝を表明。合唱と校歌で式典を締めくくった。

 卒業生は、特徴的な長い廊下に在校生らがつくった花道をくぐって校舎を後にした。藤原汐菜さんは「立派な最後にしたいのでドキドキした。大事な校舎だったので悲しみも大きく、校舎にありがとうと伝えたかった。中学校では苦手なスポーツを伸ばしたい」と前を向いた。

 笠松小は1957年創立。開校前後の56~58年にかけて大部分が建てられた校舎は、市内の小学校で最も古い。2017年度の診断で文科省の耐震基準を大きく下回り、安全面を考慮して引っ越しが決まった。4月からは和賀西での「2校併存」の学校生活が始まる。

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