北上・西和賀

地域住民の新たな“足” 立花岩崎線車両お披露目 岩大生へ感謝状【北上】

お披露目された新拠点間交通「おに丸号」立花岩崎線の運行車両と、デザインを手掛け感謝状を手にする岩手大学生

 北上市は1日、新たな拠点間交通として市内東西両地区と市街地を結ぶ「立花岩崎線」を運行開始する。31日は運行車両がお披露目され、ラッピングなどのデザインを手掛けた岩手大の女子学生らに感謝状を贈呈。出席者は地域住民の欠かせない足として、末永い運行を誓い合った。

 拠点間交通は市が企画、運営し各地区と市街地を結び、立花岩崎線の新設で市内4路線となる。公募で愛称が「おに丸号」と決まり、手始めとして立花岩崎線は新車両で運行する。岩手大人文社会科学部3年生(当時)が2018年度、地域課題解決プログラムとしてラッピングとフォントのデザインを考案した。

 同日、市役所前でのセレモニーではおに丸くんなどが描かれたワンボックスカー2台がお披露目された。田中隆充教授ゼミ所属でラッピングデザインを考案した菅原歩さん(北上市下江釣子出身)、佐藤友莉さん(花巻市石鳥谷町出身)、盛内菜穂さん(盛岡市出身)、久保田陽子准教授ゼミでフォントデザインを手掛けた石川沙来さん(山形県村山市出身)に、髙橋敏彦北上市長が感謝状を贈った。

 車両には市観光キャラクター「おに丸くん」のほか、鬼剣舞をモチーフに白、黒、赤の面をかぶったかわいらしいキャラクターが躍動する姿が描かれた。市内各地を視察しイメージを膨らませたといい、菅原さん、佐藤さん、盛内さんは「(自分たちのデザインで)長年、走り続けるのは光栄なこと。いろいろな人が乗り、北上が良いまちだと感じとってほしい」と思いを語った。

 フォントデザインはオリジナルの書体で運行マップ、時刻表などに活用される。石川さんは「桜並木や鬼剣舞などが文字に融合できるよう書いた。とても恐縮でいい機会をいただいた」と感謝。髙橋市長は「おに丸くんに3人の子分ができたよう。素晴らしいデザインとフォントを考えていただいた」とたたえた。

 立花岩崎線の運行を担う東日本交通(盛岡市)の鈴木夕輝常務取締役に髙橋市長から車両のキーが引き渡され、鈴木常務は地域の足として安全運行を宣言。立花自治振興協議会の軽石強会長は「高齢化、人口減少が続く中、待ちに待った一筋の希望のともしびとなる」と歓迎した。

◆  ◆

 立花岩崎線は月、水、木曜の週3回(祝日、年末年始除く)運行する。

 発着点は岩崎地区交流センターと中才公民館前。岩崎地区と江釣子地区、市街地、立花地区を結ぶ約27キロ。立花地区では生協団地内もルートに追加し、一部にフリー乗降区間を設ける。

 ダイヤは朝と午前、昼過ぎ、午後の往復計4便。全区間乗車時の所要時間は約1時間20分。運賃は100~300円で、小学生や障害者らは半額となる。

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