北上・西和賀

引き立つ甘味と風味 18日から 寒ざらしそば祭り【西和賀】

ポスターを手に寒ざらしそば祭りをPRする関係者

 西和賀町の生産者や関係機関・団体などで組織する町そば祭り実行委員会は、18日から「寒ざらしそば祭り」を町内で開催する。厳寒期に流水と寒風に当てて仕上げた昨秋収穫したソバの実が原料。25日までの8日間、飲食店5店がこの原料を使ったそばを提供し、春の味覚を味わってもらう。

 同町は県内一の豪雪地で冬の寒さも厳しい。寒ざらしそばは、厳寒の水に10日間ほど浸し、山から吹き付ける寒風に20日ほどさらした後に乾燥調製させた玄ソバを原料に使用。実行委によると、冷水や寒風にさらす手間を加えることで余分なあくや渋みが抜け、甘味と風味が増すという。

 2017年までは、町の第三セクター・西和賀産業公社運営の湯夢プラザのみで提供してきたが、地元産粉を使用したそばの提供を希望する町内飲食店からの申し出を受け、西和賀産をより強力にPRしようと18年から祭りを始めた。

 2回目となる今回は、寒ざらしした玄ソバ1トンを用意。参加店舗でこの原料を使って「もりそば」または「かけそば」に各店オリジナル料理1品が付いて、全店統一の税込み1000円で提供する。どの店舗も1日の提供数には限りがあるという。

 参加飲食店で食事をすると、協賛施設の一部商品が割引となる周遊券がプレゼントされるということで、同公社の高橋昌幸店舗事業課長は「食事をしてから西和賀を回って楽しんでほしい」と呼び掛けている。

 町によると、ソバの栽培面積は年々増加し、水田転作によるソバの18年度作付面積は、10年前の28倍に上る約160ヘクタールへと急速に拡大している。

 参加店は、母ちゃんの店わがや(沢内字貝沢)、そば処常居(同)、農家食堂およね(沢内字太田)、十割そばの店「湯夢プラザ」(川尻)、春乃屋(白木野)。

 問い合わせは実行委事務局の同公社=0197(82)2211=へ。

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