北上・西和賀

SL公開へ清掃 展勝地で関係者【北上】

5年ぶり一般公開に備え、念入りにSLを清掃する東日本鉄道OB会北上支部の会員たち

 15日に開幕する北上展勝地さくらまつり(5月6日まで)で、展勝地公園内に展示されている蒸気機関車(SL)は石綿(アスベスト)対策が完了し、2014年以来5年ぶりに一般公開される。8日は東日本鉄道OB会北上支部(戸来勝支部長)ら約30人が公開に備え、来場者に楽しんでもらえるよう清掃活動に励んだ。

 展勝地桜並木入り口のSL広場にあるのはC58型のSL(1941年製造)とラッセル車、緩急車に腕木式信号機。この四つがそろったSL広場は全国的にも珍しく、2014年まで展勝地さくらまつり期間中は関係者立会いの下で内部公開し、大勢の観光客や子供たちの人気を集めていた。

 市が展勝地公園整備事業を進めJR東日本と協議する中、アスベスト対策で新たな対応の必要性が指摘され、15年から一般公開を中止。アスベストの除去、封じ込めなどの対策が19年3月末で完了し、安全性が確認されたとして5年ぶりの一般公開を再開する。

 8日の作業には、同支部の60~90代の会員25人とJR北上駅の現役社員4人が参加。各車両を乾拭きして機械油と軽油の混合液を塗布し、周辺も丁寧に清掃。車両の高い場所でも念入りに作業し、SLを含む3台は往時のつやが戻った。

 久々の一般公開が決まり、戸来支部長(75)は「中止の期間は『残念だ』と言われていただけに、支部としても心待ちにしていた。わくわくし、楽しみにしている」とOB会員の思いを語る。

 期間中は午前9時~午後4時に公開し、同支部会員が交代で説明。内部の装置を見学したり、運転台に座ることもできる。戸来支部長は「みんな気持ちを込めて清掃した。ぜひ多くの方に見てほしい」と呼び掛ける。

 SL広場はさくらまつり終了後、公園内のより見やすい場所に移設される。

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