花巻

先端技術へ高い関心 ロボットトラクター 農業者ら前に実演【花巻】

車外からの操作で無人で作業する「ロボットトラクター」

 乗車することなく作業をコントロールできる「ロボットトラクター」の農作業実演会は9日、花巻市野田の圃場(ほじょう)で開かれた。タブレット端末一つで操作でき大幅な作業効率向上が図られるため、見守る地元農業者が高い関心を示した。

 同トラクターは搭載したアンテナで衛星と基地局の電波を取得、位置情報を基に動く。作業者は監視しながらタブレット端末で簡単操作。市が東北地方の自治体に先駆けて設置した基地局の補正情報を利用できるため、誤差の少ない高精度で動作する。

 実演では、運転席に誰もいないトラクターが水田の土起こしを行い、地元農業者ら男女約80人が見守った。両端での旋回や危険察知による自動停止などもスムーズに行われ、驚きの声を上げたり、メーカー関係者に質問したりする姿も見られた。

 同市で水稲や小麦、大豆などを生産する農事組合法人みずほ代表の菅原修さん(58)は「画期的。将来はどこでもこうなるだろう。精度も(今後)もっと高くなるはず」と感心した表情。市地域農業推進室の藤原康司室長も「(作業する場所が)全くかぶらないのは衝撃的。人手不足解消のためこれから必要になる」と、農作業の省力化やコスト低減を目的とした機器導入が一層進むよう期待していた。

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