一関・平泉

同じ夢へ相互刺激に 東北ヘアーモード学院・岩手理容美容専門学校 合同で初新入生研修【一関】

合同新入生研修で、理容・美容の仕事のやりがいや持つべき考え方について意見を発表し合う学生

 一関市旭町の東北ヘアーモード学院と花巻市の岩手理容美容専門学校は11日、合同で新入生研修を同学院で行った。理美容業界で若年層の離職が課題となる中、同じ業種を目指す学生と交流することで、職業観を広げてもらうことを目指した初の試み。仕事をする上でのやりがいや持つべき考え方をテーマにしたグループディスカッションなどを通じて、自らが目指すキャリアの実現に向けて決意を新たにした。

やりがい、考え 討論

 理美容業界では、激務や職業イメージとのギャップから離職する若者が多いのが現状。両校はこの課題を打破しようと、同業種を目指す他の学生との交流を図り、就職前に将来のキャリアプランについて考える機会をつくろうと合同での研修を企画した。

 同日は同学院から25人、同専門学校から20人の学生が参加。理容師や美容師にシャンプーやトリートメント、カラー剤、パーマ剤などを販売している美容メーカー、ミルボン(本社東京)のFP本部埼玉支店仙台営業所の間野文雄所長ら3人が講師を務めた。

 間野所長は理美容業界の現状ややりがい、美容師として働く人の体験についてまとめた映像を紹介しながら「実際に理美容業界で働く人たちの体験や考え方を知り、自分が目指す理容師、美容師像について考える機会を多くつくってほしい」と呼び掛けた。

 学生は7~8人のグループに分かれ、将来の自分に置き換えてどんなことができるかを発表。映像について「お客さんの見た目を変えるだけでなく、その人の内面まで変えられる仕事だと気付いた」「髪ではなく、お客さんの心を扱う仕事であると自覚し、常に人を認める気持ちを持たなければならないと思った」と感想を述べ合うなど、活発に意見を交わしていた。

 同学院の佐々木彩乃さん(美容科1年)は「美容師を目指す上で、自分の強みになるものを身に付けなければならないと感じた。普段は関わりがない他の専門学校の学生にも積極的に話し掛けることで、コミュニケーション力を鍛える良い訓練になったと思う」、同専門学校の佐々木龍杜さん(理容科1年)は「同じ業種を目指す人でも、別の考え方や視点を持っている人ばかりで刺激になった。今後の学習や、働き始めてから生かせる経験になった」と充実した様子だった。

 両校は今後も一部のイベントや講習などを合同で行う方針だ。

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