牛ものんびりと春 花巻・東和 五輪牧野、放牧始まる
花巻市東和町田瀬の市営五輪牧野で25日、今シーズンの放牧が始まった。市内畜産農家の牛たちがのんびりと草をはみ、山あいの牧野に春の訪れを告げている。
同日は93頭が入牧し、ダニ防止処理や採血を行って次々と草地に放された。
牧野内は前夜からの雨でぬかるむ場所も見られたものの、牛たちは気持ち良さそうに歩き回ったり声を上げたりし、自然豊かな環境に溶け込んでいた。
同町倉沢の菅野安幸さん(60)は2004年から継続して同牧野に預託し、今年も計6頭を託す予定。受胎率も相当に高いと話し「獣医のチェックや管理人の目配りなど、ここはシステムがしっかりしている」と信頼を寄せていた。
同牧野では11月初旬まで放牧が行われるといい、おおむね9カ月~10歳程度の牝牛100頭前後が過ごす見込み。病気を防ぐため2カ所での分離放牧方式が取られ、今年は伝染の要因となるアブを捕獲するトラップも導入されるという。