北上・西和賀

被災地の復興願い 展勝地 鬼剣舞 勇壮な演舞【北上】

震災犠牲者の追悼と被災地復興を祈願し、鬼剣舞を披露する踊り手(黒沢尻鬼剣舞)

 北上鬼剣舞連合会主催の「東日本大震災追悼慰霊復興祈願の舞」は28日、北上市立花の市立公園展勝地で催された。各鬼剣舞団体は、北上展勝地さくらまつりで訪れた観光客や市民に勇壮な演舞を披露。震災犠牲者の鎮魂を祈りつつ、沿岸被災地の早期復興へ願いを込めた。

 同連合会・鬼匠会の復興支援プロジェクトとして2011年3月の震災発生後、毎年さくらまつりに開催。今回は岩崎、鬼柳、御免町、黒沢尻、黒岩、二子の6団体から踊り手、はやし手100人ほどが出演した。

 供養式では鎮魂のはやしで慰霊し、各団体の庭元や保存会長ら関係者が焼香。和田勇市連合会長(岩崎鬼剣舞庭元)は式辞で「震災から8年。風化が言われる今だからこそ、継続的な支援と寄り添う心が必要だ」と強調した。

 各団体が太鼓と笛、かねに合わせ、踊り手たちが一斉に「一人加護」「一番庭」を踊った。桜並木や周辺で躍動感あふれる踊りを見せ、来場者もじっくりと鑑賞。各団体では被災地支援へ募金に協力を呼び掛け、来場者も応じていた。

 18年12月に団体名を改称した黒沢尻鬼剣舞で踊り手筆頭・一剣舞を務める川越稜さん(27)は「改めて供養と沿岸の方々のため、何かしらの力になればと思い踊った。多くの皆さんに見ていただき、練習してきたことは出せた」と充実した表情を見せていた。

 集まった募金は沿岸部の芸能団体に民俗芸能支援金として贈られる。

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