奥州・金ケ崎

講座受講者の移動支援 金ケ崎町とトヨタカローラ南岩手 試行実施協定調印

試行実施協定書に調印したトヨタカローラ南岩手の阿部取締役管理本部長(左)と髙橋金ケ崎町長

 金ケ崎町とトヨタカローラ南岩手(本社花巻市、高橋康雄代表取締役社長)は24日、町健脚講座移動支援ボランティア試行実施協定書に調印した。町が高齢者を対象に開設している同講座の一部受講者を会場から自宅まで車で送るボランティアに、同社が6月中の週1回、社員と車両を出して協力する内容。両者では試行状況を踏まえながら7月以降の継続も視野に入れて進める意向だ。

 調印式には同社の阿部信之取締役管理本部長ら5人、町からは髙橋由一町長ら3人が出席。髙橋町長と阿部取締役管理本部長が協定書に署名、押印した。阿部取締役管理本部長は「高齢者に喜んでいただけるようにしていきたい」と語り、髙橋町長は支援に感謝した。

 町保健福祉センターによると、健脚講座は要介護状態などの予防を目的に、町内65歳以上の高齢者(原則要介護認定者を除く)を対象に、町生涯スポーツ事業団に委託して毎年度実施している。

 同町西根の森山総合公園生涯スポーツセンターでおおむね週2回、2時間程度ストレッチングやバランス運動、筋力向上運動などに取り組み、受講者は58人(2018年度末現在)。移動手段を持たない高齢者向けに同事業団では送迎バスを出し、受講者の9割近くが利用しているが、受講者の増加やルートの関係で送迎時間が長時間にわたる場合があるという。

 同社は町社会福祉協議会で実施している配食サービスに17年度から配達ボランティアで協力するなどしており、町側からの話を受け、企業の地域連携、社会貢献などの観点から試行実施の協定を結ぶこととした。移動支援で自治体と協定を結ぶのは初めて。

 協定により、同社では6月6日から同月末までの期間、木曜の講座受講者の一部を会場から自宅まで車で送る。運転には同社奥州店(奥州市水沢)の1人が主に当たり、同店と本社の各1人が支援。奥州店の所有車両を用いる一方、燃料費などは町側が負担する。

 同社では7月以降の対応について、1カ月間の施行状況を基に町と協議しながら決める考えだ。

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