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盛岡・循環バス「でんでんむし」ICカード導入 来月から実証実験

盛岡中心市街地循環バス「でんでんむし」に設置された交通系ICカードの専用機器。6月から実証実験をスタートする

 県交通(盛岡市)とJR東日本は、6月1日から盛岡中心市街地循環バス「でんでんむし」に、交通系ICカードを導入する実証実験を行う。カードを機器にかざすだけで支払いが可能になるため、時間短縮による円滑な運行などが期待される。2年ほどかけて利用状況を分析し、他路線も含めた本格的なキャッシュレス化へ環境を整える。

 県交通では、首都圏で輸送業界のキャッシュレス化が進んでいることなどを背景に、路線バスへの交通系ICカード導入を検討。キャッシュレスシステムをバス高速輸送システム(BRT)に取り入れているJR東日本と連携し、1乗車100円の「でんでんむし」を対象に実証実験を行うことにした。

 試験導入されるのは、JR大船渡線BRTなどに導入されたICカード「odeca(オデカ)」。全国で相互利用されている「Suica(スイカ)」「PASMO(パスモ)」など10種類のカードも支払いに使える。オデカはJR盛岡駅前バス案内所で2000円(チャージ額1500円、デポジット500円)で販売する。

 でんでんむし9台にカードを読み取る専用機器を設置。車内に取り付けられた専用機器にカードをタッチすることで、入金残高から運賃を自動精算する。これにより、両替によるタイムロスがなくなるなどのメリットが見込まれる。

 実証実験は2020年度末まで行われる予定。利用状況や運用上の課題を分析するほか、県民への浸透度合いについても調査する。県交通乗合自動車部の担当者は「カードの導入でよりバスが利用しやすくなるので、多くの人に体験してほしい。県交通としても実験結果を踏まえ、今後のサービス向上につなげていきたい」としている。

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