元号から探る時代背景 もりおか歴史文化館 改元記録した書物展示
盛岡市内丸のもりおか歴史文化館で、テーマ展「改元と新元号」が開かれている。元号の出典書物のほか、改元が記録された古文書などを展示し、元号が当時の人々にどのように受け止められていたかを伝えている。6月17日まで。
令和への改元を記念して開催。令和の由来となった「梅花(うめのはな)の歌三十二首併せて序の一節」が記された万葉集をはじめ、平成の出典で古代中国の歴史書「史記」、大正の由来となった一文が記載された儒教の重要な経典「易経」など、同館所蔵の書物約10種類を各元号の意味とともに紹介している。
盛岡藩の家老が寛永(1624~45年)から正保(1645~48年)への改元を記録した古文書も紹介。寛永21年の暮れに京で改元が発表されたが、地方に伝わるまでに1カ月以上かかったことなどが記されている。
大化から令和まで248の元号をすごろくのようにつないだ表や、元号に多く用いられた漢字のランキングなども掲示し、注目を集めている。
展示時間は午前9時~午後7時。同館の太田悌子主任学芸員は「元号は権力者が時を支配するためのものという考え方が強かったが、時代とともに変わってきている。出典書物などを見ながら、元号の意味や時代背景を考えて楽しんでほしい」としている。