奥州・金ケ崎

保全活動の励みに 本宮観音堂附厨子 県文化財指定書伝達【金ケ崎】

指定書を受け取った及川会長(左から2人目)。左は西会長

 この春に金ケ崎町西根本宮後の「本宮観音堂附厨子(つけたりずし)」が県指定有形文化財となり、所有する同町の谷地下自治会(及川俊孝会長)に29日、県教委からの指定書が伝達された。関係者は県の宝の末永い保全を誓った。

 本宮観音堂は、前九年合戦で安倍氏を破った源義家が開いたと伝わる。厨子は堂の内陣にあり、本尊の十一面観音菩薩(ぼさつ)立像を安置。現在の建物は江戸時代に建てられたと推測された貴重な構造と意匠を持つ建築という。

 同日は町役場で千葉祐悦町教育長が指定書を伝達。受け取った及川会長は本宮観音堂保存会の西久雄会長と連れ立ち、髙橋由一町長に指定を報告した。髙橋町長は「価値ある物を価値ある形で伝えていってほしい」と期待した。

 観音堂は地元有志が管理。傷みの激しかった部分を修繕して2015年には町指定文化財となり、年1回の例大祭や月1回の清掃を続けてきた。及川会長は「地域の財産として後世に残していきたい」、西会長も「指定は励みになる。行政の協力も頂き保全していければ」と語った。

地域の記事をもっと読む

奥州・金ケ崎
2025年7月3日付
奥州・金ケ崎
2025年7月3日付
奥州・金ケ崎
2025年7月3日付
奥州・金ケ崎
2025年7月3日付