一関・平泉

室根・矢越山「森は海の恋人」植樹祭 豊かな自然新たな代も【一関】

全国から集まった1400人が矢越山に広葉樹の苗木を植えた「森は海の恋人」植樹祭

 第31回「森は海の恋人」植樹祭は2日、一関市室根町の矢越山(519メートル)ひこばえの森で開かれた。森を整備することで海の環境を整えようという取り組みに賛同する全国の1400人が参加し、豊かな森となることを願った。麓のひこばえの森交流センターを会場にした春の水車まつりも同時開催され、和太鼓などのステージイベントが行われた。

 植樹祭は、宮城県の気仙沼湾に注ぐ大川上流の室根に広葉樹を植え、カキが育つ豊かな海にしようと、漁師たちで結成した牡蠣(かき)の森を慕う会が1989年から開催。現在はNPO法人森は海の恋人(畠山重篤理事長)と室根町第12区自治会(三浦幹夫会長)が中心となって実施している。

 同センターで行われた開会式では、上折壁子ども打ち囃(ばや)しがオープニングを飾った。三浦会長は「平成元年から始まった植樹祭なので、30回目でやめてもいいのではとも思ったが、地元の若い人の力を受けて開催を決めた。次世代を担う子供たちに、もう一度環境の大事さを考える植樹祭にしてほしい」とあいさつ。各団体から苗木や目録が贈呈された。

 参加者は大漁旗が掲げられた植樹会場まで約30分かけて登ると、借りた道具で地面を掘り、ミズナラやカツラ、ブナ、オオヤマザクラなどの広葉樹を植えた。

 天皇陛下即位を受けた記念植樹には地元の室根西と宮城県気仙沼市の唐桑、鹿折の3小学校の児童が参加。菅原宏哉君(室根西5年)は「森に自然が増えて人の助けになってほしい」、鈴木花穂さん(同)は「30年続いた歴史ある行事の令和最初に参加できうれしい」と語っていた。

 これまでに植えた広葉樹は約5万本、植樹面積は25ヘクタールに上る。畠山理事長は「小中学生の参加が増えていて希望を感じている」と話し、活動の継続を期待していた。

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