北上・西和賀

ピー、ピー 餌ねだる ツバメ子育て奮闘中、北上

せっせと餌を運ぶ親鳥に向かって餌をねだるひなたち

 北上市芳町の北上地区合同庁舎にすみ着いたつがいのツバメが子育てに奮闘している。親鳥がせっせと巣を行き来し、大きな口を開けてねだるひなに餌を与える光景が頻繁に見られるようになり、来庁者が目を細めている。

 巣は円錐(えんすい)を半分に割ったような形をしていて、大きさは幅約15センチ、高さ10センチほど。正面玄関入り口の高さ4メートルほどの位置にある。同庁舎管理人の小田拓美さん(63)によると、昨年使った巣を再利用し田んぼの泥などで4月下旬に補修を完了。5月中旬から卵を抱き始めたとみられ、6月3日に巣から顔を出すひなを目にしふ化に気付いた。

 現在、体長10センチほどに育ったひなが6羽おり、親鳥が人間の気配を気にしながら餌を運んでくると、「ピー、ピー」と鳴いてねだる姿を目にすることができる。

 巣の大きさに対しひなの数が多いためひなたちは身を寄せ合って過ごしており、奥から申し訳なさそうに時折口を開けたり、きょうだいの背中に乗ったりして餌をねだる姿も見られる。

 小田さんは「毎年ここでツバメの巣を見ているが、過去最高は5羽で6羽育てているのを見たのは初めて。春先の高温が影響しているのかもしれない」と推測し、「ひなはこれから羽根を広げて餌を捕る練習を重ね、今月下旬には飛び立つだろう」と巣立ちを見守る。

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