花巻

昨年度目標件数上回る 花巻市子育て世帯住宅取得補助 予算増額補正し対応

 花巻市が2018年度創設した「子育て世帯住宅取得奨励金事業」の初年度交付実績は29件、補助額870万円に上り、目標の10件を超える実績。19年度に入って当初予算枠の450万円(申請15件分)に達し、予算の増額補正で対応するなど認知度が向上している。市では子育て世帯の市内への定住促進に向け、同事業の周知に一層努める考えだ。

 市では定住促進策として子育て世帯の住宅取得を応援するため同事業を昨年4月に開始した。要件は子育て世帯が市内の生活サービス拠点(花巻、大迫、石鳥谷、東和の各中心部)範囲内に住宅を取得する場合のほか、親世代と同居または親世代が居住する市内27コミュニティ地区内の同一地区に居住する場合に奨励金30万円を交付する。

 さらに花巻地域は、16年度策定の同市立地適正化計画で定めた花巻中央地区を中心とした「都市誘導区域」に住宅を取得する場合は、20万円を加算した50万円が支給される。

 18年度は事業の周知に努めながら申請を受け付けた結果、住宅取得を検討している子育て世帯や、不動産や住宅メーカーなどから約200件の問い合わせがあり、交付要件を満たした29件について奨励金を交付。この結果、29世帯115人が同市に定住している。

 地域別は花巻地域が26件、石鳥谷地域が3件。交付要件別は生活サービス拠点への転居が12件、親世代との同居が4件、親世代と同一地区の居住が13件となった。

 市定住促進課によると、今年度の申請状況は、5月20日現在で15件あり、花巻12件、石鳥谷3件を数える。要件別は、生活サービス拠点への転居が9件、親世代と同一地区の居住が6件。大迫、東和両地域でも申請の相談が寄せられているという。

 今年度は一般会計当初予算に奨励金450万円を設けたが、既に15件(1件につき30万円で算出)に達した。市では今年度一般会計補正予算に2100万円を増額補正して対応する。今後の申請増加により70件の申請を見込む。

 同課は「子育て世帯の住宅取得と支援を行い若い世代の定住を促進したい」としている。同事業の申請手続き方法や奨励金の交付要件、生活サービス拠点の範囲などは市ホームページで紹介している。

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