花巻

童話村の新名所に 賢治のバラ 市長らが植栽作業【花巻】

吉池会長(左)と賢治ゆかりのバラを植栽する上田市長

 花巻ばら会(吉池貞藏会長)は21日、花巻市高松の宮沢賢治童話村に、賢治ゆかりのバラ(品種名グルス・アン・テプリッツ=和名「日光」)15株を贈った。同日は上田東一市長が吉池会長ら会員と植栽作業を行い、童話村の魅力をさらに高める新スポット誕生を祝した。

 グルス・アン・テプリッツ(オールドローズ)は樹高1~2メートルになるドイツ産四季咲きで、深い赤色や強い香りが特徴。1929年ごろに自宅を新築した花巻共立病院(現総合花巻病院)の佐藤隆房院長に賢治が贈ったバラとされ、横浜の苗木商から取り寄せた物という。同院長の著書に「秋になり 賢治さんは私に 立派な薔薇(ばら)の苗二十種を届けてくれました」と記載があり、一部の株が関係者の調査で「グルス~」と分かっている。

 同日は、童話村入り口近くにある池の脇に場所が確保され、上田市長と吉池会長、伊藤弥典副会長らが植栽。植え込みや支柱へのくくり付けなどを行ったほか、水やりの設備や防虫対策も施された。

 深い赤色と芳香を味わいつつ作業した上田市長は「きれいだし良い香り。童話村は人気の場所だが、バラがあればますます素晴らしくなる。数を増やしてライトアップすれば、市民や観光客にもっと喜んでもらえる」とにっこり。

 吉池会長(87)は「80年、90年前の品種が現在まで残っていたことが素晴らしい。現代ほどバラを贈るのが一般的でなかった時代、賢治さんは非常に幅広い見識を持っていた方だったのだろう。管理は雨の時期の病気などに気を付けることが大事」などと語り、花巻の新たな「バラの名所」が、多くの人の心を和ませるよう願っていた。

 同日の植栽を機に、市ではライトアップや観光客向けの看板設置を検討している。

 同会では2015年に宮沢賢治記念館、翌16年に同市の友好都市・神奈川県平塚市などにも、このバラを贈っている。

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