食で花泉盛り上げ プロ料理人小野寺勝さん 居酒屋1日限定オープン【一関】
県立花泉高校卒でプロの料理人小野寺勝さん(31)がプロデュースする「市民センター居酒屋 和くつ」が22日、一関市花泉町の涌津市民センターで1日限定でオープンした。食で花泉町を盛り上げようとする小野寺さんを、涌津まちづくり協議会といちのせき市民活動センターが支援。多くの人たちが訪れ、地元食材を使ったバラエティー豊富なメニューに舌鼓を打った。
小野寺さんは同市萩荘出身。高校卒業後に上京し、中華料理店、イタリアンレストラン、和食料理店などで修行を積み、現在は2018年にオープンした東京都の「和びすとろSAKU」で料理長を務めている。料理長となってからも町内でイベントを実施するなど地域活性化に取り組んでおり、ゆくゆくは同市で創作料理店を開く夢も持っているという。
市民センター居酒屋は、同協議会が主催し、いちのせき市民活動センターの協力を得て実現。同協議会員や小野寺さんの親類がスタッフを務めた。
涌津地区住民が対象で、約90人が会場を埋めた。テーブルには「磐乃井酒造の酒粕唐揚げ」「まぼろしの焼きそば」「地元野菜のバーニャカウダ風」など独創的なメニューがずらり。ビールやジュースなどドリンクメニューも用意され、来場者はプロの作る一品と酒を味わいながら笑顔を浮かべていた。
佐藤聡さん(27)は「今までにないイベントで面白そうなので訪れた。牛すじのデミみそ煮が特においしかった。みんなが集まって楽しめるし、地域が活性化する良い企画だと思う」と楽しんでいる様子だった。
両親が同町出身の小野寺さんは「大好きな花泉でこのような企画ができて、うれしい限り」と感慨深げ。「今度は町内の飲食店と連携した食のイベントなどを企画し、花泉に人をもっと呼び込みたい」と深い地元愛を見せる。
同協議会長で涌津市民センターの佐々木康博所長は「町おこしをしようとする人たちを応援するのも協議会の役割。さまざまな分野で地域を楽しませようとする若者を、これからも手助けしていきたい」と話していた。
