県内外

及川氏(元県議)出馬表明 知事選 自民推薦、県民ク支援【岩手】

知事選への出馬を表明する及川氏=8日、盛岡市

 元県議で学校法人理事長の及川敦氏(51)=盛岡市=は8日、市内で記者会見し、任期満了に伴う知事選(8月22日告示、9月8日投開票)に無所属で出馬すると表明した。自民党は同日に推薦を決定し、公明党にも推薦を要請。及川氏がかつて所属していた県議会会派いわて県民クラブが全面的に支援する。知事選には現職の達増拓也氏(55)が4選を目指して出馬表明しており、8年ぶりの選挙戦となる見通しとなった。

8年ぶり選挙戦へ

 会見には及川氏のほか、千葉伝自民党県連会長、県民クの飯澤匡代表も出席。及川氏は「知事選が2回連続の無競争となることを防ぎ、県民に選択肢を示したい」と決意を述べた。

 達増氏の県政運営については「(参院選の)野党候補を知事という職を忘れたかのように精力的に応援しているが、ILC(国際リニアコライダー)の誘致実現などが迫っている中で、県民の代表としてふさわしい行動であるかについて、県民に判断を仰ぐ機会をぜひつくりたい」と対決姿勢を強めた。

 参院選岩手選挙区(改選数1)への対応は、4年前に知事選の出馬断念で自身の進退に大きく影響した自民党現職の平野達男氏(65)について、「私情を乗り越えて公益のため」と全面支援する方針を明らかにした。

 これを受け、参院選に距離を置いていた飯澤氏も「この局面で及川知事を誕生させ流れを円滑に進めるために、われわれも参院選については応援する」と平野氏の支援に乗りだす姿勢を示した。

 及川氏は八幡平市出身で慶応大卒。銀行勤務後、衆院議員秘書を経て盛岡市議、県議を務め、2002、05年の衆院選岩手1区に自民党公認で出馬したがいずれも次点で落選。07年の県議選で当選し3期目途中の15年に平野氏の知事選出馬を前提に参院補選への立候補を表明した。しかし、平野氏が知事選への出馬を断念したことで補選は行われず、及川氏は県議の任期満了となった。

 知事選には達増氏が4選を目指して出馬表明。既に県内の立憲民主、国民民主、共産、社民の4野党から推薦を得ており、参院選岩手選挙区では無所属新人の横沢高徳氏(47)を支援している。今後は選挙戦となる知事選を見据えた参院選の与野党の攻防が、より一層激しさを増しそうだ。

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