奥州・金ケ崎

認定こども園移行へ 南方幼稚園 増改築工事に着手【金ケ崎】

南方幼稚園増改築工事の概要などを町教委側が保護者らに示した説明会

 金ケ崎町は2019年度、同町西根杉ノ崎の町立南方幼稚園の増改築工事に着手する。町立幼稚園再編計画に基づき、同園を20年度から幼稚園型認定こども園に移行するために必要な工事を行うもので、現園舎東側に給食設備、多目的室などを備えた鉄骨平屋建て、床面積318・78平方メートルの建物を増築。併せて職員室拡張など既存施設の一部改築、増築に伴う遊具撤去、築山移設なども行う。7月中旬から築山移設などの工事に入る予定で、20年1月末完成を目指す。

 町では幼稚園の入園児数減少、保育園入園児童増加の状況において、今後の就学前教育・保育環境整備の進め方を定める同計画(19~28年度)を18年度に策定。

 町内4園の町立幼稚園の統廃合基準を明記するとともに、多様化する保護者ニーズに迅速、かつ最小限の経費で対応するため、南方幼稚園を20年4月に幼稚園型認定こども園に移行することも盛り込んだ。

 町教委事務局によると、対象は学齢3~5歳とし、年度途中に満3歳になる園児受け入れも準備が整った段階から実施を予定。月-土曜の開園とし、新たに給食提供を行う。現在の計画では、定員が現在の180人から20年度当初は140人(3歳児40人、4歳児、5歳児各50人)、年度途中の満3歳児受け入れ分15人を加え155人を見込む。

 増改築工事で、現園舎東側に給食設備、多目的室、トイレ、廊下、昇降口・風除室、職員通用口、教材室を備えた建物を増築するとともに、職員室の拡張、保健室の移動などを予定し、増改築後の床面積は1610・18平方メートルとなる。給食設備は自園調理により155食分の給食提供に対応。多目的室は図書館機能や英語教育・視聴覚教育、特別支援教育の充実などを図る。

 併せて増築による受変電設備や屋内消火栓の新設と空調設備の設置、樹木・遊具の撤去、増設敷地に係る築山などの移設も行う。

 今月から築山移設や樹木伐採などを進めた後、8月中旬ごろから建物工事に着手する予定だ。

工事概要、移行計画内容示す 保護者、住民向け説明会

 金ケ崎町教委は2019年度に実施する町立南方幼稚園の増改築工事について、同園保護者や地区住民向けの説明会を10日夜、同町西根の同園で実施した。20年度からの幼稚園型認定こども園移行のために予定する工事の概要や、移行に向けた現在の計画内容、工事に伴う影響などを示し、理解を求めた。

 保護者ら17人が参加し、町教委側は佐々木健一教育次長ら町教委事務局、工事関係者合わせて9人が出席。佐々木教育次長は「子供たちに支障が出ないよう、安全第一で進めてまいりたい」とあいさつした。

 町教委側は同園の認定こども園化の計画内容、現園舎東側に増築する給食設備、多目的室などを備えた建物などの工事概要を説明。また、工事に伴い、園舎東側を通って移動することができなくなるほか、危険防止のため工事期間中の園庭開放を中止する考えなども説明。

 参加者からは、東側への建物増築に伴い、4歳児の保護者が利用している駐車場から遠回りになることに不便さを訴える意見が複数出たほか、現状の駐車場の手狭さから「増設する考えはないのか。園児が増えたらどうするのか」といった意見も出た。

 町教委側は「要望も分かっているが、まず今年は建物の方を進めたい」と答えた。

 このほか、新たに始まる給食の内容や給食費の見込み、教諭(保育士)の増員見通しなどへの質問もあった。

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