一関・平泉

買い物弱者に助っ人 JAファーマーズ平泉拠点 移動スーパー運行開始

JAファーマーズいわて平泉の商品を満載した移動スーパー「とくし丸」。千田さんが一関市花泉町内3地区を巡回し、販売と見守り活動を行う

 Aコープ東北(田中照夫代表取締役社長)は18日、一関市末広1丁目のJAファーマーズいわて平泉を拠点として移動スーパー「とくし丸」の運行を開始した。地元の農畜産物をはじめとする食料品や日用品など約100品目を搭載した軽トラックが一定地域を定期的に巡回し、高齢者らの買い物支援と見守り活動を兼ねて地域貢献を図る。

 初日はJAファーマーズいわて平泉で出発式が行われ、従業員ら約30人が出席。田中社長は「買い物に出掛けられない、いわゆる買い物弱者の声に応えるべく移動販売を手掛けてきた。お客さまに変化があれば、しかるべき所に連絡するなど見守り活動も兼ねる。地域に密着し、貢献する会社として今後も活動していく」とあいさつした。

 来賓の佐藤鉱一JAいわて平泉代表理事組合長は、生産者の確保や多品目の出荷など店舗運営に協力してきた中で移動スーパーによって用務が拡大する経緯に触れ「農村地域は高齢化が進み、買い物になかなか行けない高齢者が増えている。課題解決に役割を果たす素晴らしい取り組みになる」と展開に期待した。

 テープカットに続き、「とくし丸」で販売に出向く千田寿美子さんが「うれしくも身の引き締まる思い。小さな車だがJAファーマーズのおいしい物を詰めるだけ詰めて待っている皆さんに届ける」と決意表明した。

 Aコープ東北管内の「とくし丸」は岩手、秋田両県で通算9台目、一関市内ではAコープ藤沢店に次いで2台目。2018年にJAファーマーズいわて平泉の開店に伴ってAコープ花泉店が閉店しており、当面は同市花泉町日形、老松、涌津の3地区で要望のあった110戸を週2回巡る。身近な商店の減少や高齢化などから買い物が困難な地域で1人暮らしの高齢者らを支援するとともに見守り活動を進める。

 千田さんは「とくし丸」の個人事業主、Aコープ東北は本部としてJAファーマーズいわて平泉を拠点に商品補充や顧客開拓などで連携する。

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