奥州・金ケ崎

後藤伯記念公民館 文化審 国の登録文化財に【奥州】

文化審が国登録有形文化財に登録するよう答申した後藤伯記念公民館

 国の文化審議会(佐藤信会長)は19日、文化財分科会で国の登録有形文化財(建造物)に、奥州市水沢大手町にある日本初の公民館とされる「後藤伯記念公民館」を登録するよう文部科学大臣に答申した。市役所に近く、現在も市民の活動が盛んに行われている施設で、同市教委では「今後も公開し続け、市民に利用してもらいたい」と今後も歴史ある「公民館」として利活用する考え。同市の登録有形文化財は6件目となる。

 奥州市教委などによると、同公民館は1941年に建築された木造2階建て建築面積947・3平方メートルの建物。主に本館と柔剣道場から構成されており、本館は正面の切り妻屋根の妻壁をハーフティンバー風に飾り、前面に車寄せを突き出している。また大小の切り妻屋根が重層した風格ある造りとなっている。後藤新平に恩義を受けた正力松太郎が道徳顕彰事業を計画し、日本初の公民館として建てたと伝えられているという。

 同公民館は、旧水沢町時代から地域の誇りとして活用され、現在でも文化活動の会場や会合など活発な市民活動の場となっている。同市教委では「公民館として公開し、広く市民に活用していただいている。日本初の公民館として今後も公開し続けたいと考えている」と話している。

 登録有形文化財(建造物)は、同市内では千葉家住宅母屋=江刺稲瀬=、旧緯度観測所本館、眼視天頂儀室など4件=水沢星ガ丘町=が登録されており、県内の登録件数は91件となっている。

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