一関・平泉

賢治と東山発信へ出航 グスコーブドリ号お披露目 げいび観光センター【一関】

お披露目された新しい遊覧舟「グスコーブドリ」号に乗り込む受講者

 一関市東山町のげいび観光センター(菅原喜哉代表取締役社長)の新しい遊覧舟「グスコーブドリ」号が22日、お披露目された。町内の石と賢治のミュージアムが毎年開催している講座「グスコーブドリの大学校」が第20回の節目を迎えたのを祝って造られたもので、関係者が完成を喜ぶとともに宮沢賢治とゆかりが深い東山の魅力発信に期待を込めた。

 同講座は賢治の精神や理念を学ぶ機会として1999年にスタート。今回9年ぶりに猊鼻(げいび)渓での舟下りが行程に組み込まれることになり、同センターの佐々木賢治代表取締役会長(68)が新しい舟で舟下りを楽しんでもらおうと発案、6月初めに造船に着手した。

 グスコーブドリ号はスギ材で造られ、長さ14メートル、幅2メートル。同センターの佐藤和朗総括長(56)ら2人が約1カ月かけて今月初めに完成させた。講座名にちなんで命名し、検査や試運転などを経て同日の披露となった。

 天候不順のため舟下りは屋根付きの別の舟で行われたが、受講者39人がグスコーブドリ号に乗り込み記念撮影した。同ミュージアムの菅原淳館長(62)は「佐々木会長の申し出はありがたかった。新しい舟に乗れなかったのは残念だったが、途中で雨も上がりゆっくり見学できた」と感謝した。

 同センターによると、グスコーブドリ号は遊覧舟として今後約10年間活躍するという。佐々木会長は「賢治の作品にちなんで東山が『グスコーブドリのまち』を標榜(ひょうぼう)している中、これから猊鼻渓と賢治との関係についても広く発信していきたい」と語った。

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