一関・平泉

測量士補 26人合格 一関工高土木科2、3年生 教職員もバックアップ

国家資格の測量士補の合格を喜ぶ一関工高土木科の2、3年生

 一関市萩荘の県立一関工業高校(藤原修校長、生徒387人)の土木科2、3年生26人が2019年度の国家資格、測量士補の試験に合格した。道路や建築物を造る際に幅広く活用される資格で、同校では06年度以降毎年合格者を輩出している。合格した生徒は支えてくれた教職員に感謝し、喜びをかみしめている。

 同資格所持者は、測量士が作成した計画に従い、測量に従事することができる。今年度は全国で1万3764人が受験し、合格者は4924人(合格率35・8%)だった。

 試験では水準測量や地形測量、汎地球測位システム測量など8分野にわたる豊富な知識が求められる上、時代のニーズに応じその年によって出題傾向が異なる。同校では今年度土木科の2、3年生58人が5月19日に仙台市で受験。試験に当たり同校では1月から臨時の時間割を設け生徒が過去の問題に取り組む時間をつくるなど準備を進めてきた。

 土木科の教職員7人は過去の問題を参考に試験対策の冊子を作成して生徒に配布。試験1カ月前となった4月には生徒が自宅や休み時間を利用して学習し、教職員から添削を受けるなどして合格を目指してきた。部活動後に午後9時近くまで残って勉強する生徒もいたという。

 2年生の小野寺栞奈さん(17)は「勉強しながらの自己管理は大変だったけど、先生から『頑張れ』と声を掛けてもらったのが励みになった。無事合格できてうれしい。今度は測量士の資格取得を目指す」と前を見据え、3年生の荻荘輝也さん(17)は「部活動との両立は大変だったが、先生が部活後、一対一で夜遅くまで勉強を見てくれたので『絶対受かるぞ』という気持ちで臨んだ。支えてくれた先生たちに感謝したい」と語った。

 指導に当たった同科3年生担任の中野靖博教諭(41)は「生徒はよくやっていたと思う。今年は改元に伴う10連休の影響で例年より学校内で行う模擬試験の回数は少なかったが、自宅や部活動の遠征先でも勉強に取り組むなど一人ひとりが時間をつくって対応していた。在学中にさまざまな技術を学んでいってほしい」と期待している。

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