北上・西和賀

17日に浮牛城まつり 人手確保へ固定日変更 大名行列再現や民俗芸能公演【北上】

ポスターを手に固定日から変更して初となる浮牛城まつりをPRする関係者

 江戸時代の大名行列を再現する浮牛城まつりの実行委員会(昆野淳一委員長)は、13回目を迎える今年のまつりを17日の土曜日に北上市口内町で開催する。毎年8月16日に固定開催してきたが、平日開催では年々スタッフや出演者の確保が難しくなっていることを理由に、今回初めて週末へと日程を変更する。人手を確保し、勇壮な大名行列や民俗芸能公演などを通じて地域の伝統文化や魅力を発信し続ける。

 同まつりは地域おこしの一環として2007年に開始。メインイベントの大名行列は、1866(慶応2)年に仙台詰めの領主が領内視察のために口内地区に戻った際の様子を再現している。まつり中の芸能公演が先祖供養の意味を持つためお盆時期をずらしにくい事情があったが、開催日が平日の場合、出演者やスタッフの確保が課題となっており、実行委は今年度については日程を1日ずらして土曜日に開催することにした。

 今年は一行70人余りが口内地区交流センター前を午前11時に出発し、浮牛城址(じょうし)公園までの約1・2キロを練り歩く予定。殿様役はラグビー元日本代表で釜石シーウェイブスRFCゼネラルマネージャーの桜庭吉彦さん(52)が務め、一般公募のお姫様役として専門学校生千葉有紀さん(仙台市)と地元中心の腰元役4人が花を添える。

 行列終了後に同公園では、北上市在住の歌手でまつりPR大使の優峰さんのステージやアコーディオン演奏が行われるほか、2017年に地元住民らで結成した打楽器グループ「とのモ~That’s楽団」が家庭用品などを活用した演奏を披露。口内鬼剣舞が供養の舞を披露後、民俗芸能団体が公演。口内鬼剣舞保存会と行山流口内鹿踊(ししおどり)によるコラボ芸能や、国指定重要無形民俗文化財の黒森神楽(宮古市)の招待演舞も鑑賞できる。夢あかりや灯籠流しで先祖の霊を弔い、花火でフィナーレを飾る。

 実行委の昆野委員長(54)は「若い世代につなげるためにもスタッフが参加しやすい環境をつくることが大切」と日程変更の理由を説明し、まつり継続に意欲を示す。

 悪天候時は行列の行進を短縮しメイン会場を口内小学校に移す。

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