一関・平泉

住みよいまちへ提言 子ども議会 中学生が市長に意見書【一関】

子ども議会で可決された意見書を勝部市長(左)に手渡す佐藤真さん

 一関市の2019年度子ども議会は8日、市役所で開かれ、市立中学校16校の3年生16人がそれぞれの視点から住みよいまちづくりに向けて勝部修市長ら執行部と議論した。生徒たちは空き家対策や企業誘致、公共施設整備、公共交通、廃校舎利用などさまざまな市政課題をテーマに質疑を繰り広げ、誰もが安全で安心して暮らせるまちの実現を目指して意見書も提出した。

 子ども議会は、次代を担う中学生に市政参加の機会を提供することで議会制度について理解を深めてもらうとともに、市のまちづくりや社会参画の意識を醸成してもらおうと17年度から開催しており、今年度で3回目を迎えた。

 同日は、市立中学校の各代表生徒が通常の市議会各定例会の一般質問の形式で議論が行われ、勝部市長と市教委の小菅正晴教育長が生徒たちの質問に答えた。

 このうち、佐藤詩萌さん(厳美)は「公共交通が充実していることが住みやすいまちにつながっていくと考える。私自身が利用した際、運行本数が少なく、利用したい時間に運行されていないと感じた。本数を増やしたり、時間を見直したりすることは考えているか」と質問。

 勝部市長は「利用者が減り、結果としてサービスが低下し、さらに利用者が少なくなり、さらに運行本数も少なくなり、路線そのものが廃止されるなど、悪循環となっている。一関市のみならず多くの自治体の共通課題だ」と認識を示した上で、新たな計画策定により課題解決に取り組んでいることを強調した。

 全員の質問終了後には、佐藤真さん(川崎)が「子ども議会を通じて議会制度や市政に理解を深め、地元に関心を持つことができた。市政に今まで以上に関心を持ち、より素晴らしい古里にしていくためにも積極的に参加していかなければならないと感じた」と語り、子ども議会の意見を今後のまちづくりに生かすことを求める意見書を提案。全会一致で可決し、その場で勝部市長に手渡された。

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