一関・平泉

地域であった戦争知って 一関空襲まとめた冊子 伊藤さん(真柴)が自費出版

一関空襲に関わる史実をまとめた冊子「あなたは一関空襲を知っていますか―一関市民として知っておきたい戦争の姿―」を手にする伊藤さん

 一関市真柴の伊藤学さん(39)は、1945年8月10日の一関空襲に関わる史実をまとめた冊子「あなたは一関空襲を知っていますか―一関市民として知っておきたい戦争の姿―」を自費出版した。関連する著書や証言集などの資料から事実だけを抽出し、読者に地域の戦争被害を伝え、「戦争とは何か」を問い掛ける著作になっている。

 伊藤さんは同市出身で子供の頃から、図書室で戦争に関わる本を読んだり、戦争映画を見たりするのが好きだったという。陸上自衛隊少年工科学校(現・陸上自衛隊高等工科学校)を卒業後12年間、陸上自衛官として勤めた。現在はフリーのカメラマン兼ライターで、軍事関係の雑誌などに寄稿している。

 冊子を作ろうと思ったきっかけについては「一関市民でも一関空襲を知らない人は多くいると感じ、若い世代が歴史を調査する時の資料を残したかった」と語る。「自分の主張や私情は挟まず、あくまでも読み手がどう感じるかに委ねたかった」と言い、内容は事実だけを淡々と記して過激な描写は排し、疑わしい情報は考察にとどめた。元陸上自衛官の知識を生かして、米軍資料から一関空襲が実行された背景などを読み解き、軍事用語も一般市民向けにかみ砕いた。

 表紙には「読む前から怖い内容という印象を与えたくない」という考えから、伊藤さんが撮影した同市大手町の一関文化センターにある「平和の碑」の写真を選んだ。

 伊藤さんは「一関空襲で35人の命が失われた。自分たちの住む町で74年前にあった戦争の被害を知り、戦争について一人ひとりが考えるきっかけにしてほしい」と訴えている。

 B5判、12ページで50部を発刊。市内の図書館をはじめとする公共施設に寄贈するほか、夏休み明けに一関地域の中学校と高校にも配布する予定。

 問い合わせは伊藤さん=090(3129)1574=へ。

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