奥州・金ケ崎

賢治の精神 現地で実感 埼玉大有機農業研究会が来県 体験、見学、住民と交流【奥州】

奥州市江刺で行われている埼玉大有機農業研のフィールドワーク。カトリック教会堂跡に残るアンジェラスの鐘を鳴らす学生

 埼玉大有機農業研究会の学生が16日から奥州市江刺に入り、6年目のフィールドワークを行っている。今回は人首町のガイドや鹿踊(ししおどり)を体験するとともに、地元との交流も行い、23日に帰路に着く予定。

 16日に江刺入りした5人の学生は「現地を実際に見ることの大事さを感じている」と話し、今後の体験に期待を膨らませている。

 同研究会は2010年に大学登録サークルとして発足し、有機農業について学び心豊かな「農的暮らし」を研究している。「農民芸術概論綱要」を著すなどした宮沢賢治の精神を体験しようと14年から江刺でのフィールドワークを開始した。

 今回のフィールドワークでは、賢治の「鹿踊りのはじまり」のモデルとされる同市江刺玉里に伝わる角懸鹿躍(ししおどり)の指導を受けるのも目玉の一つ。16日に江刺入りした学生は同日夜、「みちのく盂蘭盆(うらぼん)まつり」の鹿踊百鹿大群舞を見学し、百鹿の迫力を体感した。

 同研究会は、賢治作品に登場する民俗芸能を現地で指導を受けて追体験して発信していこうと、昨年まで「原体剣舞連」にちなんで原体剣舞の指導を受け、交流会などで披露。

 百鹿大群舞を見た学生は「後継者難の中、『百鹿』で演じることが難しくなってきていると聞き、現地で受ける指導の意味が自分の中で変わってきた」と語り、「外から来た自分たちができることをしたい」と思いを強くしている。

 また、今回は「人首町」について体験を深める。17日からは宿泊先となっている人首文庫の佐伯研二さんの指導を受け、ガイド体験学習を始めた。カトリック教会堂跡、ハリストス正教会堂跡、菊慶旅館、人首橋などを見学しながら、現地での説明内容について検討。ガイドは19日以降に合流する学生らに向けて行う予定だ。

 同会前会長の尾形友聡さん(4年)は「研究会は埼玉県外の出身者が多く、深いつながりを持つ共同体としての地域がなくなるという問題意識を持っている。今回も現地での体験を通じて学ぶとともに、双方向での交流を強めていきたい」と話している。

 フィールドワークでは、20日夜に木細工自治会館でキャンプファイヤーを行い、木細工小児童や住民と交流。22日には人首小児童との交流会を催す予定。

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