奥州・金ケ崎

江刺工場増築へ プランゼージャパン 12月完成へ地鎮祭【奥州】

江刺工場の増築で地鎮祭に臨むプランゼージャパンのアルドリアン社長

 タングステンやモリブデンなどを加工した半導体製造装置の部品を主力とするプランゼージャパン(本社東京都港区、ペーター・アルドリアン代表取締役社長)は、奥州市江刺岩谷堂字松長根にある江刺中核工業団地内のプロダクションユニット(江刺工場)を増築する。新棟の稼働で国内外の需要増加に応え、新規採用も見込む。12月の完成に向け、29日に現地で地鎮祭が行われた。

 同社はプランゼーハイパフォーマンスマテリアルズ(オーストリア)のグループ社。江刺工場は前身のバックスプレシジョンが1989年に建設し、2009年に現在の社名となった。国内の主力生産拠点として製品を国内外に供給し、従業員は95人。同市や近隣からの採用が中心となっている。

 工場の増築は06年に続き2回目。国内やアジア、欧米などの電子機器、産業機器の需要増加に対応し、半導体回路の微細化を進める新製品などの事業展開にも活用する。

 新棟は一部2階の鉄骨平屋建てで、延べ床面積は約1191平方メートル。今月から工期に入っており、年内に完成、20年2月に本格稼働する見通し。設備は高度に自動化するといい、数年以内に50~70%の生産性向上と社員の増員を見込む。建設費は約2億円。

 地鎮祭には社員や市、施工業者らが出席し、神事で工事の安全を祈願した。アルドリアン社長は「日本で事業を展開して40年で、日本の電子産業の顧客はとても大切。(増築で)直接製品を供給できるようにしたい。市場はアジアが成長し、欧米も非常に大きいので大事な機会になる。自動化した工場の運営のため優秀な社員を採用していかなくては」と語った。

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