奥州・金ケ崎

観光ガイド 技術向上を フォローアップセミナー 2寺の特色解説【奥州】

中尊寺や正法寺について学んだ観光サポーターフォローアップセミナー

 奥州市観光物産協会(菊池達哉会長)の2019年度観光サポーターフォローアップセミナーは1日、同市水沢横町のメイプル内「奥州寺子屋」で開かれた。18年度までに認定された市観光サポーターのうち13人が参加、正法寺や中尊寺についての知識の幅を広げた。8日にはバスで胆沢ダム、胆沢城跡歴史公園を訪ねるバスツアーを開くという。

 同協会は市からの委託を受け観光客誘致促進事業に取り組み、16~18年度に45人のサポーターを養成。同セミナーは、ガイド技術の向上を図るとともに、相互の親睦を深め、ネットワークづくりに役立ててもらおうと開いた。

 同日の講師は、NPO法人奥州おもしろ学の千葉周秋さんと伊藤博幸さん。千葉さんは「正法寺の幽霊・化け物・妖怪」をテーマに「七不思議」や地名などについての話題をひも解き、伊藤さんは「平泉金色堂―金と紙と漆の世界―」と題して中尊寺金色堂について資材や材料にスポットを当てて解説した。このうち伊藤さんは「金色堂全体を見渡すと、床、天井含め全体に金箔(きんぱく)が貼られている。金箔の劣化が進んでいて下地が黒漆だと分かる」と前置きし、金色堂建立に大量に使われた漆、金箔、和紙は県内など近隣から調達しているとの論を展開した。

 漆について「下地として金色堂全体に塗られている。塗り重ねられるものなので、大量に必要だった。県北や江刺、衣川の増沢から採取したばかりの『荒味漆』を持ってきて、平泉の工房で精製して使った」と語った。参加者は、今後に生かそうとメモを取りながら興味深く聞き入っていた。

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