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農家の苦労実感 遠野 高校生らホップ収穫【岩手】

収穫体験でホップのつるを集める遠野緑峰高の生徒

 遠野市のホップ畑で3日、ビールの原料となるホップの収穫体験が行われた。爽やかな香りが漂う圃場(ほじょう)で、地元の高校生らが収穫作業を手伝い、地域が誇る国内有数の産地に理解を深めた。

 契約栽培するキリンビールと地域が一体で取り組む「岩手に乾杯プロジェクト」の一環で根株を手入れする4月の株ごしらえ、日当たりを良くする6月のつる下げ体験などに続く第4弾。遠野緑峰高校2年生11人に同社岩手支店社員らを合わせ約30人が参加した。

 同市土淵町の安部純平さん(63)方の圃場(棚面積20アール)で、高さ5・5メートルのホップ棚の通路に高所作業車を乗り入れ、途中で切り取ったつるごと棚から引き下ろして荷台に積む作業。生徒や社員は作業車の後について歩き、棚の途中に引っ掛かったり、周囲に落ちたりしたホップをかき集めて荷台に積んだ。

 ホップのつるを原料に和紙作りに取り組む同校生産技術科草花研究班の萩野白蘭さんは「一人ではできない、たくさんの人が関わる大変な作業」、食農研究班の及川綾さんも「野菜収穫と違って大掛かりでとても勉強になった」と話した。

 8月中旬に始まった同市のホップ収穫は今月上旬には終える予定。同社の栗原伸之北東北支社長は「生産農家が忙しい時期に体験させてもらうのはありがたい。収穫の苦労の一端に触れることは高校生だけでなく、社員にとっても貴重な機会になる」と語った。

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