北上・西和賀

クマ生態学び被害防止 北上市内 小学校で出前授業 県南局

山内准教授からクマの生態などについて説明を聞く児童たち

 県南広域振興局は、2019年度に取り組むクマ防除対策支援事業の一環として5日、北上市内の小学校で出前授業を行った。参加児童らは専門家からクマの生態について学び、備えの知識に理解を深めた。

 県内では近年、市街地などでツキノワグマの出没が増加傾向にあり、安全・安心な住民生活の確保に向け対策が課題となっている。クマの生態について学び、被害に遭わないための知識を習得してもらおうと、同振興局の花巻保健福祉センターと花巻農林振興センターが主催し、18年度に続き小学生を対象とした出前授業を企画した。

 出前授業は、笠松小(瀧野澤公美校長、児童87人)、和賀西小(藤野高嗣校長、児童78人)両校の4年生が対象。岩手大農学部の山内貴義准教授=動物生態学=が「ツキノワグマのくらしと人との関わり」をテーマに講話し、児童とその保護者、地域住民ら約50人が聴講した。

 山内准教授は、生態などについてクイズを交えながら分かりやすく紹介。人間を襲う理由を「クマは臆病な動物で急に人に会ってびっくりしたり、子グマを守るため」と説明し、クマと遭遇しにくいよう草刈りで視界を確保することの大切さなどを強調した。

 児童たちは、用意されたクマの頭蓋骨や毛皮を見たり、触ったりしてクマの存在に実感を深めた。聴講した和賀西の菊池夢來さんは「昨年、家の近くでクマを見かけたことがあり、怖かった。学んだことを生かして、万が一クマに遭っても落ち着いて逃げるなどの対応を取りたい」と予防策を確認した。

 県によると、北上市内のツキノワグマ出没件数は、17年度179件(県内2539件)、18年度163件(同2612件)と市町村平均の2倍を超えており、人間の生活域で目撃情報が多数寄せられている。19年度は住宅敷地内や牛舎への侵入や農作物被害のほか、人身被害も発生している。

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