一関・平泉

感謝の気持ち“形”で バイスタンダーサポートカード きょうから配布 救命率向上狙い【一関】

「救急の日」から救急現場で協力者に配布されるバイスタンダーサポートカード。表には感謝の言葉、裏には相談窓口が記載されている

 一関地域救急医療委員会(会長・菊池和哉市消防本部消防長)は、「救急の日」の9日から「バイスタンダーサポートカード」を配布する。救急現場に居合わせて傷病者の応急手当てを行った人に対し、救急隊が感謝の気持ちを伝えるカードを渡す制度。命を救おうとする勇気ある行動をたたえ、地域住民の救命率を向上させる狙いだ。

 バイスタンダーとは、救急現場に居合わせた人のこと。バイスタンダーサポートカードは縦5・4センチ、横8・5センチ。表には「あなたの勇気ある行動に感謝します 一関市消防本部 救急隊」と感謝の気持ちを表す言葉、裏には「応急手当てを行ったことで、心や体に不安なことがありましたら、ご相談ください」として相談窓口となる市消防本部消防課救急係の電話番号が記載されている。

 カードが配布されるのは▽救急現場で応急手当てを行っていた人▽救急隊などの要請で救急活動に協力した人▽救急現場で救急隊長などが配布すべきと判断した人。救急隊はこうした人がいた場合、口頭で感謝の気持ちを伝えるとともに、救急活動に影響を及ぼさない範囲でカードを配布する。

 同委員会は市消防本部のほか、市医師会や県立病院などの救急医療機関、一関保健所で組織されている。バイスタンダーカード制度を導入したのは、2018年度の総会で委員から応急手当てをする人をサポートする仕組みがあればいいとの提案があったため。県内では6番目の実施となる。

 同委員会事務局で市消防本部の千葉一弘消防課長補佐兼救急係長は「救命率を向上させるには救急現場に居合わせた人による応急手当てが重要だが、なかなかできない行為なので不安を感じる人が多いと思われる。カードの配布で誰もが安心して応急手当てできるサポート体制をつくった。多くの人が心肺蘇生法などの講習を受けるきっかけにもなればいい」と効果に期待している。

momottoメモ

▲「救急の日」で広報活動

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