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盛岡舞台に人間ドラマ 沼田さん原作 芥川賞作品「影裏」 来年2月、映画全国公開

一関市のジャズ喫茶ベイシーなどでロケが行われた映画「影裏」の一場面=2020年2月14日公開(c)2020「影裏」製作委員会

 本県で初めて芥川賞を受賞した盛岡市の沼田真佑さんの同名小説を原作とした「影裏」が、2020年2月14日に全国公開される。メガホンを取ったのは、同市出身の大友啓史監督。綾野剛さん、松田龍平さんの人気俳優2人が主演し、盛岡などを舞台に濃厚な人間ドラマを繰り広げる。

 同作品は、第157回芥川賞の受賞作。会社員の「今野」が赴任先の岩手で同僚の「日浅」と出会い、釣りや酒を楽しみながら遅れてきた青春の日々を過ごす。その後、日浅は会社を辞め、今野は行方不明となった日浅を探すうち、自身の知らない日浅の裏の顔を知ることになる―といったヒューマンミステリー。17年に単行本、今年9月に文庫本が発売された。

 昨年夏、同市などでロケが行われ、7月末に完成。今野を綾野さん、日浅を松田さんが熱演。國村隼さん、筒井真理子さん、中村倫也さん、永島瑛子さん、安田顕さん、平埜生成さんら豪華俳優陣が脇を固める。脚本は澤井香織さん、音楽は大友良英さん。配給はソニー・ミュージックエンタテインメント。

 大友監督は「誰もが持つ影の部分、裏の部分に踏み込んでいく作品。本音では言えないところに人それぞれの真実、社会との葛藤(かっとう)が潜んでいる。大人の皆さまに楽しんでいただける作品になった」とコメントしている。

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