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日本 初戦白星 ロシアに30-10 ラグビーW杯

開幕戦でロシアに勝利し、声援に応える日本代表=20日、東京スタジアム

 アジアで初開催となるラグビーの第9回ワールドカップ(W杯)日本大会が20日、東京都調布市の東京スタジアムで開幕した。開会式に続いて開幕戦が行われ、初の8強入りを目指す開催国の日本がロシアを30-10で下し白星スタートを切った。松島幸太朗(サントリー)が3トライするなど、計4トライを奪ってボーナス勝ち点1も得て勝ち点5とした。

【8、社会面に関連】

 日本は1次リーグA組に入り、開幕戦の後は28日に静岡・小笠山総合運動公園エコパスタジアムでアイルランド、10月5日に愛知・豊田スタジアムでサモア、13日に横浜国際総合競技場でスコットランドと対戦する。大会には20チームが参加。11月2日の決勝まで48試合が行われる。

 開会式で、大会の名誉総裁を務める秋篠宮さまは「スポーツを通じた交流が世界の人々の友情と親交を深めていくことを心から願い、ここに開会を宣言致します」とあいさつされた。

4年前のチーム超える 自主性高まった日本

 4年前のチームを超える。2大会続けて主将を務めるリーチは、そんな強い決意で自国開催のW杯に挑む。

 前回の2015年W杯。日本は初戦で南アフリカから大金星を挙げ、サモアと米国にも勝って3勝1敗。8強入りこそ逃したが、名将ジョーンズ氏が鍛え抜いたチームが惨敗の歴史を塗り替えた。

 16年9月、元ニュージーランド(NZ)代表のジョセフ氏がヘッドコーチ(HC)就任会見で言った。「日本ラグビーに新しい景色が広がっている」。この年から南半球最高峰リーグのスーパーラグビー(SR)に日本のサンウルブズが参戦。代表チームも強豪との対戦が毎年組まれ、強化には恵まれた環境となった。

 ただ、新しいチームづくりは容易ではなかった。リーチらW杯後に休養する選手が続出。サンウルブズの選手は疲労を残したまま代表戦でプレーし、試合内容はなかなか向上しなかった。

 その中でもジョセフHCはキックを活用する難しい戦術を浸透させ、選手には高い自主性を求めた。リーチは17年春に代表復帰。その秋にフランスと引き分け、昨年秋にはイングランドと好勝負を演じるなど、SRを経験した代表選手たちはたくましさを増した。

 今では流、姫野、松島ら若い世代もリーダーシップを発揮。指導陣に頼らず、自分たちで考えてプレーできるチームに成長した。リーチは言う。「コーチ陣の言うことを守っただけの4年前より、今の方が絶対に強い」。前回たどり着けなかった初の8強入りへ。苦しみながらもロシアを退け、最初の一歩を踏み出した。【時事】

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