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地域のニュース いち早く読者に 新聞ができるまで

 岩手日日新聞社では、新しい新聞制作システム(CTS)を導入します。新システムでは、これまでより文字を大きくするほか、年齢や身体的障害などにかかわらず、誰にでも読みやすいユニバーサルデザイン書体を導入し、これまで以上に紙面を見やすくします。また、精度の高い自動高画像化処理システムを導入し業務の効率化を図ることで、紙面制作の時間を短縮することができます。時代の流れとともに進化を遂げている新聞制作の現場。「新聞ができるまで」を紹介します。

取材

 本社と支社、支局の報道記者が政治や経済、事件・事故、スポーツ、地域の話題などを取材します。国内外のニュースは通信社から配信されます。地域の話題では、読者が紙面を見た時にホッとした気持ちになるように、事件・事故などでは、原因や経緯を読者に正しく伝えるという使命感の下、取材活動を行っています。

記事

 取材後、報道記者は現場で取材してきたメモなどを基に、パソコンで記事を作成します。どんなにいい記事を書いても1カ所でも間違えば全てが台無し。ミスがないように細心の注意を払っています。また、出稿には締め切りがあります。1日に複数の取材をこなし、記事を出さなければならないので時間との闘いです。

総合デスク

 本社と支社、支局から出稿される記事のリストは一度、総合デスクに集められます。総合デスクが内容を見て、どの面に掲載するかを判断。各面に振り分けした結果をデスク会議で整理記者に伝えます。

整理

 整理記者は素材(記事)を皿(新聞)に盛り付ける料理人とも例えられます。報道記者から出稿された記事に目を通し、その価値を判断、的確な見出しや写真の大きさ、配置などを決めます。読者が読みたくなるような紙面にするため、インパクトのある紙面作りを心掛けています。レイアウトが決まったら、整理記者がCTSで紙面を組み上げます。「発生もの」と呼ばれる事件・事故、火事などは、いつ起こるか分かりません。遅い時間に発生したものは、降版時間直前まで担当記者とやりとりをして記事を差し替え、最新の情報を盛り込みます。

校閲

 校閲記者は報道記者から出稿された記事の誤字脱字や事実関係、表現の的確さなどをチェックします。特に人の名前などの固有名詞は注意しています。整理記者が組み上げた紙面を再度、誤字脱字や記事の内容、見出しなどに誤りがないかを確認し、間違いをなくすようにしています。

電子新聞

 デジタルコンテンツ室のスタッフは、本紙紙面の情報をスマートフォンやパソコンの画面で見られる「電子新聞momotto(モモット)」にしたり、自社ホームページの作成・更新を行ったりしています。紙の新聞とは別に独自取材で多彩なコーナーも開設。さまざまな場面でドローン(小型無人飛行機)を飛ばし、空撮した映像を公開しています。

印刷

 組み上げた紙面のデータは、コンピューターから直接版に焼き付ける方式の製版機に送られます。1時間に約3万部の印刷が可能な輪転機で、鮮やかな紙面を印刷します。印刷中は大きな間違いがないか、紙面にインクの汚れが付いていないかなどをチェックしながら作業を進めていきます。

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