一関・平泉

バルーンフェス/もちサミット 台風19号接近で中止

台風接近の影響で、バルーンフェスともちサミットの中止が決定。ポスターには中止を知らせる張り紙が出された

 大型で猛烈な台風19号が接近の恐れがあることで、一関市内で開催が予定されていた「一関・平泉バルーンフェスティバル2019」(12~14日、一関水辺プラザほか)と第8回「全国ご当地もちサミット2019in一関」(12、13日、市総合体育館前特設会場)について、主催する両実行委員会は9日、中止とすることを決めた。安全面に考慮した措置で、いずれも中止となるのは初めて。

【4面に関連】

 両イベントは、市の秋の目玉イベントの一つとして、住宅祭(12、13日、市総合体育館)を含めて隣接地で開催し、スタンプラリーを企画するなど相乗効果による集客増を目指していたが、台風接近に伴い開催の可否について実行委で検討していた。

 バルーンフェスは、東日本大震災の復興支援を目的に2012年に初開催され、今回で8回目。3日間で5回の競技飛行を予定していたが、主会場となる一関水辺プラザが磐井川沿いの堤防内にあり、大雨に見舞われた場合には浸水の恐れがあることで、台風によって観客の安全性確保が難しいのが現状。さらに、競技本部を置く予定のアイドーム(同市東台)は指定避難所となっていることで、万一の事態に備える必要がある。全国から訪れる選手にとっても交通手段を含めて安全を第一に考えなければならないとして、実行委では中止を決断した。

 同フェスの競技飛行は国内最高峰のレース「熱気球ホンダグランプリ」第3戦として位置付けられているが、27年目を迎えた同グランプリでイベント全体が中止になるのは今回が初めてという。

 もちサミットは、一関地方に古くから伝わる餅食文化の情報発信と餅による地域おこしを目指し12年から開催。今回は初参加の4業者を含む28業者が参加を予定していた。屋外での開催となるため、台風接近の場合にはバルーンフェスと同様に来場者の安全性確保が困難となることに加え、大雨の場合には食品衛生上の管理も徹底されなくなる恐れがあることから中止とする。県内だけでなく沖縄や静岡などから訪れる予定だった出店業者にも配慮した形だ。

 20年からは春に開催時期を移行し、名称も「全国もちフェスティバル」と変更されることが決まっており、もちサミットとしての秋開催は最後となる予定だったが、あえなく中止となった。関係者はもちフェスに向けた準備に取り掛かる。

 一方で、住宅祭については屋内でのイベントとなるため予定通り開催する。バルーンフェスで予定していたマーカー投げ体験やバルーンランタン展示会などのほか、13日にはNHK「おかあさんといっしょ」で11代目体操のお兄さんを務めた「よしお兄さん」こと小林よしひささんを招いた体操教室を開催。時間は午前11時30分からと午後1時30分からの2回予定している。

 奥州市では水沢産業まつりなど屋外イベントの中止を決定した。同まつりは、日本一のジャンボ鉄鍋による芋の子会として有名な第31回奥州水沢グルメまつり、第47回姉妹都市北海道長沼町物産展などのイベントを併催。市内外からの出展と来場者でにぎわう催しとして定着している。

 グルメまつりを担当する奥州商工会議所は、6000食分の食材について、介護福祉施設へ提供する考え。グルメまつりは13年も台風の影響で中止となるなどこれまでにも天候などの影響で3回中止している。

 一方、長沼町物産展については15~18日に日程を変更し、みずさわ観光物産センター「Zプラザアテルイ」で午前9時~午後4時に開催。同町産の農産物を販売する。日程は4日間だが、売り切れ次第終了となる。

 また、秋の味覚リンゴもジョナゴールドなどが収穫期を迎えており、JA江刺は13日に江刺りんごサポーター収穫体験を予定していたが、参加者の安全を考慮して中止を決めた。100人ほどが参加予定だったという。

momottoメモ

※一関市で12日開幕予定だった「住宅祭2019」は、台風19号の影響が見込まれるため、全日程が中止となりました。10日午後、実行委が発表しました。

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