一関・平泉

体、芯からぽかぽかに 花泉 陶板浴施設がオープン 抗酸化タイルで空気清浄化【一関】

陶板浴をPRするあたため屋なないろの金里オーナー

 抗酸化陶板浴「あたため屋 なないろ」は22日、一関市花泉町花泉字築舘地内にオープンした。陶板浴は特殊な加工がされた陶器製タイルを床に敷き、その上に寝そべって体温を上げる温浴施設。浴室内は湿度が低いため息苦しさがなく、遠赤外線効果で体を芯から温めることができる。また、店内は抗酸化作用を持つ清潔な空気に包まれており、金里由美オーナーは「一般利用できる陶板浴は県南地方では初めてだと思う。この陶板浴が自分の生活や体について見詰め直すきっかけになってほしい」と願う。

 金里オーナーは乳がんを患い、知人から陶板浴の存在を教えてもらったという。久慈市などの陶板浴施設に通う中で、その効果に感銘を受け、完治後の2017年に自宅敷地内にプライベート用として平屋建ての浴室を建設した。

 次第に知人や友人からも利用させてほしいと頼まれるようになると、「一般の方にも使ってもらおう」と温浴施設として開業することを決意。フェリシモ(本社神戸市)が実施している女性による東北の産業復興を支援する「とうほくIPPOプロジェクト」の資金援助を受け、建築は井上建築デザイン(一関市田村町)が手掛けた。

 陶板浴は3床。タイルは温水式で温められており、タイルの温度は約50度、浴室内の湿度は約20~30%に保たれている。体温を上げることで免疫力を高める効果が期待され、体への負担が少ないことから幅広い年代が利用できる。また、冷え性改善などに有効な「よもぎ蒸し座浴」も体験できる。

 店内の空気も特徴の一つ。タイルには自然発酵微生物を培養して作られた溶液が練り込まれ、内壁などに抗酸化処理を施していることで空気が常に清浄化されている。金里オーナーは「(芳香剤などで)化学物質が漂う空間では、人は無意識に呼吸を制限してしまう習性がある」とし、「ちゃんと息をするのは、体にも良い。森林浴のように、ここでは深く呼吸することを意識してほしい」と呼び掛ける。

 入浴は予約制。料金は1回で大人1200円、中高生600円、小学生500円。幼児は無料。入浴時間は1回30分以内。よもぎ蒸し座浴は1回3000円。バスタオルや浴衣は貸し出す。なないろクラブ会員になれば、料金は割り引き。入会金無料で、年会費4000円。

 シャワーは皮膚疾患やアトピーの人のみ利用できる。同店では「香りの強い香水や整髪料などをつけての来店は控えてほしい」と呼び掛けている。

 オープン記念として、31日まで大人1000円、中高生500円、小学生300円、よもぎ蒸し座浴は2500円の特別料金で入浴できる。

 営業時間は午前8時30分~午後8時。定休日は毎週水曜日、第2、第4日曜日。問い合わせは同店=080(9335)3579=へ。

▲浴室のほか、店内の壁などにも抗酸化処理が施されている

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