冬ごもり向け雪囲い 須川ビジターセンター・厳美【一関】
きょうから11月。近づく冬を前に一関地方でもさまざまな準備が始まっているが、岩手、宮城、秋田の3県にまたがる栗駒山(1626メートル)でも長い冬ごもりに向けた作業が大詰めを迎えている。
秋田県境の岩手側登山道入り口にある須川ビジターセンター(一関市厳美町)では10月30日で今シーズンの利用を終了し、31日は施設の管理・運営を行う須川の自然を考える会(熊谷隆代表理事)の会員らが館内の後片付けや備品の搬出を行った後、駐車場内のトイレを含めて周囲に雪囲いを施す作業を行った。
雪囲いは冬の間10メートル近く積もる雪から建物を守るためのもので、朝から青空が広がる中行われた作業では入り口や窓全体を厚い板で覆い、しっかりと固定。熊谷代表理事(60)は「センターの周辺だと例年10月中に1度は雪が積もるが今年はまだ。雪を見ないまま11月を迎えるのは20年ぶりではないか」と語った。
秋田県に通じる国道342号真湯―須川高原温泉間14・9キロは、秋田側の16・6キロ区間と同時に連休明けの5日正午に閉鎖。栗駒山は来春まで約6カ月間の長い冬ごもりに入る。