北上・西和賀

光と影絶妙に表現 10日まで佐藤清美写真展【北上】

逆光で捉えた写真など独特の作品を出展した佐藤さん

 北上市本通りの美術家・佐藤清美さん(77)の写真展「神気」は、市文化交流センターさくらホールで開かれている。郷土芸能に焦点を当て、光と影、静と動を絶妙に表現した独特の作品が、来場者を引き付けている。10日まで。

 第29回市民芸術祭参加で、2日に同ホールで開催された「デザインウイーク2019inきたかみ」の一環。佐藤さんは例年、抽象画を中心に出展しているが、今回は趣向を変えた。

 展示しているのは、花巻市東和町谷内地内にある丹内山神社の神事「金津流丹内獅子躍(ししおどり)」を中心とするカラー、モノクロの計20点。佐藤さんは「神気に突き動かされて撮影した。単に写真とは呼べない、何かを秘めている」と説明する。青空の下で踊り手が躍動する姿をあえて逆光で捉えた写真、人物と獅子を影として光を際立たせる作品など光と影、陰と陽を表現した。

 獅子躍が左右対称で踊る姿をはじめ、静かに演舞している一こまやスローシャッターで動きを出した写真などさまざま。太鼓や衣装、神社の彫刻をアップで写した作品などもあり、独自の世界を演出している。

 佐藤さんは「静と動、光と影。これが写真の極意だ。フレームの中にいかに思想を描けるかだ」と奥の深さを強調。「作品をどう感じるかは人それぞれ。ぜひ何かを感じてほしい」と来場を呼び掛けている。

 期間中は午前10時~午後5時(最終日は4時)。入場無料。

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