北上・西和賀

クマとの接触回避 いわさき小出前授業 生態、対処法解説【北上】

ツキノワグマの毛皮に触れるいわさき小児童

 ツキノワグマ防除対策出前授業「ツキノワグマのくらしと人との関わり」は7日、北上市和賀町のいわさき小学校(中村幸子校長、児童106人)で開かれた。近年、県内市街地でツキノワグマの出没が増加傾向にあることから人身被害を回避するのが狙いで、児童が生態や対処法について理解を深めた。

 県南広域振興局保健福祉環境部花巻保健福祉環境センターが主催。2019年度の出前授業は9月の笠松・和賀西に続いて2回目で、岩手大農学部森林科学科の山内貴義准教授を講師に迎え、いわさき小3~6年生75人と保護者、地域住民が聴講した。

 山内准教授はツキノワグマの1年の生活サイクルや、嗅覚と聴覚に優れ、足が速いなどの特徴をクイズを交えて紹介。人間とクマが共存していくために▽一人で山に行かない▽鈴などを鳴らしてアピール▽ごみを捨てない▽草刈りをして見通しをよくする―をポイントに挙げ、万が一遭遇してしまったときは「目線をそらさず、後ずさりして距離を取ること」と助言した。

 山内准教授が用意したツキノワグマの毛皮や頭骨に触れる時間も設けられ、児童は「大きい」「ごわごわした毛」などと興味を示していた。

 同センターによると、今年の県内の出没件数は2635件(9月末現在)と例年に比べ多いという。市内では119件(同)が確認され、人の生活域での目撃情報が多く寄せられている。小田島れいあさん(4年)は「普段からクマ鈴をつけ、外出する時はなるべく一人で歩かないようにしたい」と話していた。

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