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職人の技 体感 五感市開幕 作業工程現場を公開【岩手】

オープンファクトリー「五感市」が開幕。奥州、一関、平泉3市町の工房などを見学して職人の技を体感できる(写真は岩谷堂タンス製作所)

 ものづくりの現場を公開する「オープンファクトリー『五感市』」(実行委主催、岩手日日新聞社など後援)は8日、奥州、一関、平泉3市町を会場に11日まで4日間の日程で開幕した。2018年に続き2回目の開催で、工場や工房など23事業所が参加、公開。初日はオープニングセレモニーが行われた後、各工房などが公開され、観光客らが普段接することができない作業工程の現場を見学し、職人たちの繊細、高度な技を体感している。

 オープンファクトリーは、伝統工芸などの工場、工房を公開するもので全国各地で人気を集めており、県南地方でも各企業の魅力を連携して全国に発信することでものづくりのブランド化を目指そうと18年に東北では初めて開催。期間中約2000人が訪れるなど好評だったことを受け、今年も開催することとした。

 オープニングセレモニーは平泉町の平泉文化遺産センターで行われ、関係者約20人が出席。初めに、佐藤圭実行委員長が「ものづくりの現場、職人がどのようにしてものをつくっているか、どういう環境で仕事をしているか、お客に五感で楽しんでもらいたい」とあいさつし、テープカットで開幕を祝った。

 五感市に参加しているのは、南部鉄器や岩谷堂箪笥(たんす)、秀衡塗など伝統工芸のほか、酒造や菓子製造など多業種で、各会場では作業風景の見学のほか、製作体験などもできる。このうち岩谷堂タンス製作所(奥州市江刺)では初日からツアー客らが多数訪れ、伝統の岩谷堂箪笥ができるまでの作業風景を見学した。入社4年の梅原圭祐さん(22)は「興味があって来てくれているので、慣れないことだがしっかり説明したい」と苦笑しながらも丁寧に説明に当たっていた。見学に訪れた花巻市地域おこし協力隊の今野陽介さんは「普段見ることができない所で職人と話せるのもいい」と語っていた。

 実行委ではホームページを通じて各会場の公開日程などを周知している。5カ所以上を巡れば限定オリジナルグッズがプレゼントされるスタンプラリーも開催しており、グッズの受け渡し場所は一BA(一関市上大槻街)と翁知屋(平泉町平泉)、及源鋳造(奥州市水沢東大通り)となっている。2日目の9日にはレセプションパーティーが一関市田村町の世嬉の一酒造クラストンで開かれる。

 問い合わせは一BA=0191(48)3838=へ。

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