北上・西和賀

手水の作法 漫画で紹介 伊勢神社 地元学生 佐藤さんが制作【北上】

手水の作法を漫画化した佐藤さん。伊勢神社の手水舎そばにボードが設置されている

 北上市村崎野の天照御祖神社(通称伊勢神社、伊勢義人宮司)の境内に、手水の作法を分かりやすくイラスト化したボードが設置されている。漫画家を目指す地元の専門学校生・佐藤七海さん(20)が手掛けた力作漫画。佐藤さんは「多くの方々の目に触れると思うと緊張はあるが、少しでも地元に貢献できたのならうれしい」と喜びを語る。

 佐藤さんは同神社からほど近い同市村崎野出身で、現在は盛岡情報ビジネス専門学校で漫画を学ぶ2年生。子供の頃から絵を描くのが好きだったといい、専門学校に入ってからは将来歩む道を漫画家と決めた。

 「神社というと昔は敷居が高いイメージがあったし、手水もやり方が難しいと思われがちだった」と伊勢宮司。作法をより分かりやすく、さらに神社にも親しみを持ってもらおうと、高校3年生の頃から巫女(みこ)の手伝いをしている佐藤さんに春ごろに制作を依頼した。

 以前から消しゴムスタンプのデザインや、同神社のお守りを販売する際のポップなどを担当していた佐藤さん。「少しでも自分の作品を知ってもらえるチャンスかな」と快諾し、制作に取り掛かった。漫画は男性が神社を訪れ、巫女から手水の作法を教わる様子を紹介するストーリーで、伊勢宮司とアイデアを出し合って一つの作品に仕上げた。

 8月に完成したボードは、西側の石段を登り切った手水舎そばに設置され、来訪者に作法をPR。伊勢宮司は「コンパクトにまとめられた内容で面白いし、絵もほのぼのする。正月に来てくださるたくさんの参拝者にも和んでもらえれば」とうれしそうに語る。

 佐藤さんは来年、漫画家になる修業のために上京する。「お世話になっている伊勢神社に自分の作品がこういった形で残せたことは、これから漫画を描いて活動していく活力になる。いつかは有名になりたい」と将来に夢を膨らます。

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