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地元で働く意味とは ふるさと発見大交流会 学生ら仕事、活動に理解【岩手】

151のブースに分かれ、企業などのプレゼンテーションに耳を傾ける学生

 岩手で働く社会人と、就職や進学を控えた学生が交流するイベント「ふるさと発見!大交流会inIwate2019」は23日、約2000人が参加して滝沢市の岩手産業文化センター(アピオ)で開かれた。大学生や高校生、保護者らが、県内の企業や各種団体などの担当者によるプレゼンテーションなどを通じて、地元にある企業や団体などの活動に理解を深めた。

 イベントは“就活”とは異なり、交流を通じて学生に岩手で働き生きていくイメージを持ってもらうとともに、地元の力になりたい若者がいることを社会人にも実感してもらおうと、学生などで組織する実行委が主催。3回目を数える今年度は、ものづくりやIT、食、観光などの企業をはじめ、各種団体、自治体、大学研究室などが151のブースを出展した。

 各ブースでは10分間のプレゼンテーションが6回行われ、学生らは担当者から話を聞いたり、質問したりするなどしてそれぞれの活動に理解を深めた。

 初めて出展した奥州市江刺に工場を構える医療機器製造業エイアンドティーで人事を担当する齋藤晋司さんは、学生の質問に答える形でプレゼンテーションを進め、若手から裁量を持って仕事を進められる職場風土などを紹介。「就職はどこに入るかではなく、入って何をやるかが大切。そして自分が仕事を楽しめなければ、同僚も家族も顧客も幸せになれない」などとアドバイスしていた。

 交流会への参加は昨年に続き2回目だという岩手大理工学部3年丹野遼太郎さん(22)は三つのブースを訪問。「就活だと自分の評価を気にして聞けないことも、交流会だと気軽に聞ける。海外に販路を持っている企業があることなども知ることができた」と話していた。

 学生実行委の大山一樹委員長(同大人文社会科学部3年)は「こんなに多くの人が集まってくれると思わなかった。働くということを考えてもらい、岩手の人がどんな思いで働き、われわれの暮らしがどれだけ多くの人に支えられているかを知ってほしい」と話していた。

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