花巻

花巻東高硬式野球部 「先輩」活躍の地へ 来月 米ホット市遠征

米国での親善特別試合に臨む花巻東高のメンバー

 花巻市松園町の花巻東高校硬式野球部2年生は、12月1日から同市と姉妹都市を締結する米国ホットスプリングス市に遠征し、現地のレイクサイド高校との親善特別試合に臨む。同部にとって初の海外遠征。菊池雄星投手(マリナーズ)、大谷翔平選手(エンゼルス)らOBが活躍している米国で、本場のベースボールや異文化に触れる貴重な経験を積む。

 2019年度に姉妹都市締結25周年と、花巻東高とレイクサイド高校の姉妹校提携が20周年を迎えたのを記念して企画。遠征するのは同部の主力メンバー20人で、来月1日に渡米し、10日に帰国する旅程だ。

 滞在中はレイクサイド高校の選手とグラウンドやトレーニング施設で合同練習したり、夕食を共にしたりして交流を深める。授業への参加、野球関連施設や大学の練習の見学も計画しており、米国の社会問題や歴史なども学ぶ。7日は同校で親善特別試合、6日は両校の混合メンバーによる交流戦が予定されている。

 アーカンソー州ホットスプリングス市は、温泉都市をきっかけに花巻市と姉妹都市を結ぶ。投手だったレッドソックス時代のベーブ・ルースが特大のホームランを放ち、投打二刀流を始めるきっかけとなった地とされており、今回の親善試合は米大リーグで二刀流に挑戦する大谷選手との縁もあって米国側から話を持ち掛けられたという。

 引率する佐々木洋監督は「相手のレベルが分からず緊張もあるが、わくわくしている。大谷とベーブ・ルースの関係でホットスプリングス市側も期待していると聞いており、元気に練習、試合をしたい。野球以外のことも学び、見識を深めて帰ってきたい」と抱負。

 清川大雅主将(2年)は「良い刺激を受け、それを今後のチームに生かしたい。体格は違うだろうけど、自分たちの力がどれだけ通用するかを知り、海外のトレーニングやコミュニケーション、文化の違いも勉強したい。先輩の活躍に恥じないようにしっかりやる」と意気込みを語った。

関係者が出発あいさつ

 12月1日から米国に遠征する花巻東高校硬式野球部の関係者が28日、花巻市役所を訪れて上田東一市長に出発あいさつを行い、国際経験を今後に生かすことを誓った。

 訪れたのは同校の小田島順造校長、佐々木洋監督、清川大雅主将、酒井直也選手、小野寺輝投手(いずれも2年)。佐々木監督が滞在中の日程や来月7日に行われる現地の高校との親善特別試合などを説明した。

 酒井選手は「姉妹都市25周年の節目に行かせてもらえることを誇りに思う。野球のレベルアップを図る機会にしたい」、小野寺投手は「若いうちに海外を経験できるのは素晴らしいことで、学ぶことは多いと思う。これからの人生に英語や海外交流を生かせるように勉強してきたい」とそれぞれ意欲を語った。

 上田市長は「大谷(翔平)選手が和製ベーブ・ルースと呼ばれている関係もあるし、ホットスプリングス市とは25年以上の友好関係があり花巻のことを好きな人も多い。花巻東の活躍、大谷選手、市民レベルの交流の三つがそろって今回に結び付いた。楽しんできてもらいたい」と激励した。

▲上田市長(左から3人目)に米国遠征の出発を報告した花巻東関係者

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