一関・平泉

人生諦めず挑戦 元新日鉄釜石選手兼監督 松尾雄治さんが講演 ケアセンターいこい20周年【一関】

諦めないで挑戦し続けることの大切さを訴える松尾さん

 NPO法人ケアセンターいこい(岩渕吉郎理事長)の創立20周年記念文化講演会は30日、一関市大手町の一関文化センターで開かれた。元ラグビー日本代表で元新日鉄釜石ラグビー部選手兼監督の松尾雄治さんが「ラグビーとわたし」をテーマに講演し、これまでのラグビー人生を振り返り、諦めずに挑戦し続ける大切さを訴えた。

 松尾さんは、小学生でラグビーを始め、明治大ラグビー部では4年生の時に初の日本一に導いた。卒業後は新日鉄釜石に入社。主将、監督兼選手などとして1979年から社会人選手権、日本選手権7連覇という大記録の原動力となった。現在はNPO法人スクラム釜石のキャプテンのほか、解説者、講演活動など幅広く活躍している。

 講演では、高校で一時ラグビーを続けられなくなった挫折体験を紹介する一方、編入した目黒高で頭角を現し、北島忠治監督率いる明治大ラグビー部に進んだことを語った。

 大学3年の時には北島監督の指示でスクラムハーフからスタンドオフに急にポジションを変えられ、日本代表から外されて自分を見失ったが、父からの励ましの手紙で自分を見詰め直し、「4年生になって日本一を果たすことができた」と回想。「何事もやってみないと分からない」と語り、挑戦することで道を切り開けることを強調した。

 日本選手権7連覇を誇った当時の新日鉄釜石の強さの秘訣(ひけつ)については「有望な選手がそろっていたわけではないが、『あいつには負けたくない』『自分はどこが弱いのか』という選手ばかりだった」とした。

 7連覇の立役者の一人、金野年明選手(一関工高出)と一緒に練習した時のことやラグビーワールドカップ2019日本大会での日本代表の活躍も話題に上がり、多くの来場者が熱心に聴き入っていた。

 講演会は、介護サービス事業を展開する同法人が1999年12月の設立から2019年で20周年を迎えることから、地域に感謝を表そうと開催。オープニングでは県立一関二高太鼓道場部が花を添えた。

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