一関・平泉

PF生産年内で終了 競争激化、設備投資かなわず みちのくあじさい加工組合・舞川【一関】

梱包前にPFを検品する従業員。みちのくあじさい加工組合は年内でPFの生産を終了する

 一関市舞川の「みちのくあじさい加工組合」(伊藤達朗組合長、従業員6人)は、プリザーブドフラワー(PF)の生産を2019年内で終了する。きめ細かい手作業によって生み出された商品が市場で高く評価されてきたが、生産効率の向上を目指した合理化が困難となったため、現体制での事業継続を断念した。

 同組合は、舞川地区のみちのくあじさい園や各農家で生産されるアジサイの有効活用と地域振興を目指し、前身のPF研究開発グループを経て09年10月に設立。加工場を設け、10年に加工販売を始めた。

 PFは生花に乾燥、漂白、着色などの処理を施し、生花の持つ柔らかな質感を長期間維持できるのが特徴。生育環境に恵まれた同園のアジサイなどを手間暇かけて加工し生み出す色とりどりのPFは「みちのく あじさいや」の商品名で関東圏の問屋を通じて販売され、ピークだった16年には42万輪を出荷した。

 加工場のリーダー千葉由美さん(41)らによると、近年は瓶の中で花を専用のオイルに浸して観賞する「ハーバリウム」の登場など消費者の多様化に加え、夏場の高温などで全国的にアジサイ不足になった17~18年ごろから中国産のPFが出回るようになり競争が激化した。

 同組合では年間50万輪の出荷を目指していたが、17、18年はともに32万輪にとどまりコストが上昇。生産効率の向上を図るため漂白工程の機械化に向け今春補助金を国に申請したが採択されず、設備投資のめどが立たないことから年内での生産終了を決めた。

 伊藤組合長(78)は「アジサイを提供してくれる地域の農家の人たちや従業員のためにも事業を継続したかったが、やむなく断念した」と苦しい胸の内を明かしつつ、「長年培ってきた技術はノウハウがあるので、熱意のある人に事業を続けてもらいたいという思いがある」と話す。

 加工作業は12月で終了となるが、ヒメアジサイやアナベル、希少品種のタマアジサイやテマリタマアジサイなど在庫があり、希望者に加工場で販売する。問い合わせは同加工場=0191(28)3463=へ。

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