大谷、二刀流復活に意欲 「一番自分を生かせる」
【アナハイム時事】米大リーグ、エンゼルスの大谷翔平選手(25)=花巻東高出=が2日、アナハイムで時事通信のインタビューに応じた。投手としてプレーできなかった今季を踏まえ、投打の「二刀流」への復活に改めて意欲を示し、「そこが一番自分を生かせるところだと思っている」と語った。
昨秋に右肘内側側副靱帯(じんたい)の再建手術(通称トミー・ジョン手術)を受け、今季は打者に専念する傍らで投手としてのリハビリを続けた。9月には来季の開幕を万全で迎えるため、痛めていた左膝にもメスを入れた。術後は順調で、1週間ほど前からブルペンでの投球を再開した。
2年ぶりの投手復帰を「楽しみにしている」と言いながら不安も拭えない。「誰でもそうだと思うが、投げるまではあるのではないか。投げてからもあるかもしれない」と正直に明かす。
靱帯再建手術から復帰するシーズンは、イニング数など投球制限がかかることが多く、「ノルマがあったら、それをしっかりこなしたい」と心得る。来季は設定された数字をクリアすることが目標となる。
投手としての評価はメジャーデビュー前から高かったが、右肘を痛めた1年目の途中から打者での出場が増え、打撃でも2年連続2桁本塁打やサイクル安打などをマークして高い力を示してきた。
マウンド、打席のどちらかに専念しても十分な存在感を示すことができる大谷が「二刀流」にこだわるのは「一番自分の能力をチームに還元できるポジションだと思う」との確信があるからだ。
エンゼルスの大谷翔平選手との一問一答は次の通り。
―リハビリの現状は。
膝はウエートトレーニングも始めて、筋力を上げる段階。可動域を戻す段階は終わった。肘については、ブルペンに入って投げている。
―打撃練習は。
まだやっていない。やろうと思えばできるが、やらなくていい段階なので。
―今年は打者に専念した。
慣れていないのもあるし、毎日出るのでいろいろ変えた。(修正した)絶対数が多かったので、失敗した回数もかなり多かった。それを来年つなげられたらいい。
―米2年目を振り返って。
悪くはない数字だが、求めていた感覚、数字とは違った。チームが早い段階で負けたのも悔しかった。前年に新人王を取ったし、今年は打者一本でいって、(首脳陣には)このくらいやってほしいなというのがあったと思う。その期待にはあまり応えられなかった。
―9日で入団会見から2年。
毎日、毎年、挑戦だと思っていた。それなりにきているのではないか。
―新人王を取ったり、サイクル安打を達成したりしたが。
ぼちぼちじゃないですか。